
<レイズ0-3ドジャース>3日(日本時間4日)◇ジョージ・スタインブレナー・フィールド
豪快なアーチはなくても、大谷翔平投手(31)が久しぶりに快足を披露した。
1点リードの7回。ボテボテの捕前内野安打で出塁すると、2球目に7月18日以来、今季14個目の二盗に成功した。さらに一、二塁からは一塁走者ベッツと「あ・うん」の呼吸で重盗を仕掛け、好機を一気に拡大。前進守備を敷かざるを得なくなったレイズ内野陣に対し、3番フリーマンが一、二塁間を抜く適時打を放ち、貴重な追加点につながった。
「次の1点」が試合の流れを決める展開での重盗に、現役通算243盗塁のロバーツ監督は賛辞を惜しまなかった。「彼らが自分達の判断でやったこと。グレートなプレーだった。すごく大きかった」。相手が右投手にもかかわらず、確信を持って決断したのは二塁走者の大谷だった。
大谷の動きから目を離さなかったベッツも、間髪入れずにスタート。「僕は彼に付いて行っただけ」とサラリと言ったものの、状況を的確に読み、高い集中力を維持していた2人のセンスが際立つ好走塁だった。
過去6戦不発とはいえ、7試合ぶりに「1番」へ戻った大谷は2安打2四球と4回出塁した。「翔平はやるべきことをやってくれた」。苦戦続きながらも、東地区遠征を何とか5勝4敗で終えたロバーツ監督は、柔和な笑みを浮かべ本拠地へ向かった。