
<オリックス0-9日本ハム>◇3日◇京セラドーム大阪
日本ハムが「大海&海賊打線」のコラボで、後半戦3カード目にして初勝ち越しを果たした。先発伊藤大海投手(27)が毎回走者を出しながら要所を締め、6回7安打無失点で両リーグトップの11勝目。打線は今季24度目の2桁安打で9得点を挙げて快勝した。4回までに9点を挙げるのは今季初で、伊藤が投げた24年7月28日西武戦以来。またも海賊と大海がかみ合っての勝利となった。
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日本ハム伊藤が投げると、なぜかビッグイニングが生まれる。一気に試合が動いたのは3点リードの4回だ。先頭野村が左越え8号ソロを放つと、“海賊打線”に火が付いた。1死二塁で田宮が右越え適時二塁打を決め、さらに1死一、三塁で松本剛が右前打。1死一、三塁から郡司の中犠飛で7点目を奪うと、2死一塁でレイエスがバックスクリーンに21号2ランを描き、点差を9点に広げた。
伊藤は毎回走者を出しながらの11勝目。「たくさん点を取ってもらってるんで、逆にプレッシャーですけど。本当にありがたいですね」。1イニング6点以上は今季3度目で、そのうち2度は伊藤が登板した試合だ。さらに4回までに9点以上挙げたのは今季初。昨年7月28日西武戦(1回に1点、2回に7点)以来で、その試合も伊藤が援護を受けていた。大海と海賊。切っても切れないコンビが、猛牛をのみ込んだ。
猛打賞1人を含む複数安打4人。6人が打点を挙げるなど暴れまくった海賊たち。切り込み隊長として2試合連続で1番を務めた五十幡は、前日のマルチ安打に続き、この日は3回1死一、三塁で先制打を放つなど後半戦初の猛打賞。「チームを勢いづける打席をどんどん増やして行きたいですし、塁にまず出ることを意識してこれからもやっていきたい」と引き締めた。
序盤で一気に突き放しての大勝に、新庄監督は「これから温泉に行くので、選手に聞いてあげて」。大爆発した海賊たちを立てて“船長”は湯煙に包まれるように、静か~に球場を後にした。【永野高輔】