
<広島0-6中日>◇2日◇マツダスタジアム
中日高橋宏斗投手(22)が、7月16日阪神戦(甲子園)以来今季2度目の完封勝利で4勝目を挙げた。6試合ぶりに加藤匠馬捕手(33)とコンビを組み、広島打線をわずか2安打に封じ三塁も踏ませなかった。負ければ5位転落の危機を救いチームの借金は7となった。
立ち上がり1、2番を連続三振に奪ったが、バッテリーは異変を感じていた。高橋宏は「空振りを取れる球がない…」。スプリットは落ちきらず、真っすぐもファウルは取れるが空振りは奪えないと判断した。
「2回終わった時に『加藤さん、任せます』と言った。いろいろな形で加藤さんがリードしてくれた。新しい引き出しを引き出してくれた」。奪った三振は4つ。打たせて取るスタイルで併殺を2度奪うなど、打者29人で「0」を9個並べた。
加藤匠とは6月14日西武戦以来6試合ぶりに組んだ。正捕手のルーキー石伊雄太捕手(24)を休養させるためだったが、加藤匠は今季初のマルチ安打に完封を好リードと大活躍。お立ち台で高橋宏は「今日は本当に加藤さんが引っ張ってくれた。最高のキャッチャー」と感謝した。
ようやく4勝目だが広島戦は今季2戦2勝。通算でも13試合で7勝2敗と好相性。「まだ5年目で相性がいいと言うほど戦っていない」と話し、「コイ料理は好きか」と質問されると「コイって食べ物なんですか? コイキングしか知らないです」とポケモンのキャラクターの名前を出して笑って帰りのバスへ乗り込んだ。【石橋隆雄】
▽中日井上監督(高橋宏の完封に)「安心して見ていられた。ちょっと『らしく』なってきつつある。後半戦は宏斗を筆頭に若い連中でグイグイいってほしい」