
<高校野球和歌山大会:智弁和歌山2-0星林>◇28日◇決勝◇紀三井寺公園野球場
センバツ準優勝の智弁和歌山が、投手力を前面に押し出し、5戦4完封で2年連続28度目の夏の甲子園をつかんだ。背番号11の最速152キロ右腕、宮口龍斗投手(3年)が公式戦初完封。「甲子園で(今春決勝で横浜に敗れた)リベンジができる」。歓喜の輪で仲間たちと体をぶつけ合った。
U18候補の最速147キロ右腕、渡辺颯人投手(3年)が絶対的存在。それでも中谷仁監督(46)から「宮口で勝負できる期待があった」と大舞台に送り出され、最高の結果で応えた。
183センチ右腕の課題は、上体のばらつきだった。制球力アップへ、今大会途中で2段モーションに変更。「疲れにくく、試合の後半も強い球が投げられた」と力感のないフォームがハマった。山田凜虎(りとら)捕手(2年)は「終盤も直球は力強く、球の質は一つ上がった」とたたえた。
宮口は「絶対に横浜に勝ちます」と宣言。強力な2枚看板で、4年ぶりの日本一を目指す。【中島麗】