
<高校野球和歌山大会:智弁和歌山10-0那賀>◇26日◇準決勝◇紀三井寺公園野球場
智弁和歌山が5回コールドで那賀を下し、2年連続28度目の夏の甲子園へ王手をかけた。
3点を先制した1回表2死二塁の場面で、山田凜虎(りとら)捕手(2年)が高校通算3本目となる本塁打を放った。「ここで1本が出たらチームが救えるという場面で、今日の先発は(同学年の)和気だったので、1点でも多く取りたかった」と打席を振り返った。
チームにとっても今夏待望の1本目を放った山田だが、夏の大会前はうまくいかず、苦しい時期を過ごした。その時期に中谷仁監督(46)から指導を受け「意識が変わった」。「監督のやりたい野球が分かって結果も出始めた」と活躍の要因を語った。
和歌山工との3回戦の後にも、中谷監督から「自分が打てないときにチームに落ち込んだ雰囲気を持ち込むのではなく、打てなくても守備で貢献するのがキャッチャー」とアドバイスをもらったという。
決勝の相手は、春の決勝で12ー0と圧勝した星林。それでも山田は「初球から打ちに行って攻めていく野球をしたい」と表情を引き締めた。