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【高校野球】中越が創立120周年節目に奪還「歴代の先輩がいてくれての優勝」窪田主将/新潟


新潟産大付対中越 優勝し喜ぶ中越の選手たち(撮影・鈴木正人)

<高校野球新潟大会:中越3-2新潟産大付>◇26日◇決勝◇ハードオフ・エコスタジアム新潟

中越が学校創立120周年の節目に王座を奪還した。3-2で新潟産大付との接戦をものにし、7年ぶり12度目の甲子園出場を決めた。2-2の7回裏1死無走者から7番平沢謙太中堅手(3年)が右翼に勝ち越しのソロ本塁打を放った。先発の石山愛輝投手(3年)が1回途中2失点で降板後、2番手の遠藤快斗投手(3年)、3番手の雨木天空投手(3年)が好救援して追加点を与えなかった。

   ◇   ◇   ◇

全力疾走した。最後の打者を空振り三振に打ち取った雨木がいるマウンドに向かって、平沢は中堅から一直線に猛ダッシュした。チームメートが集まり始めたところに少し遅れて到着すると、飛び込むように歓喜の輪に加わった。

勝利を引き寄せたのは自身のバットだった。7回裏1死無走者。3ボール2ストライクからの7球目、内角の直球をフルスイング。「入ってきた球は思いっきり引っ張ってやろうと思っていた」。イメージ通りに捉えた打球は右翼席に突き刺さる。

これが練習試合、公式戦を通じて高校初本塁打。点がほしい場面で大仕事をやってのけた。1回表、2失点した石山が2死一、三塁で降板する時、最初は平沢が退いて石山が中堅に入る流れだった。だが、本田仁哉監督(48)が「打撃陣を残しておいた方がいいと考え直した」と、ぎりぎりで決断。石山から遠藤への交代になった。平沢は「代えられそうになった分、やってやろうと思った。それがよかった」と笑う。

春季県大会は1番打者だった。だが、左足首を痛めて調子も崩し、夏の大会は7番での先発が続いた。大会中も連日ティー打撃を納得いくまで行って調整してきた。窪田優智主将(3年)が「謙太が苦労しているのを見てきた。打ててよかった」。初回に2点ずつ取り合った後はどちらも引かない状況の中、殊勲の一打はチームを勇気付けた。

7年ぶりの甲子園。窪田主将は「中越の持っている財産がある。歴代の先輩がいてくれての優勝」と話した。一昨年の決勝は東京学館新潟に5-6でサヨナラ負けした。21年は新型コロナウイルス感染の影響で出場辞退。無念の歴史は現ナインを奮い立たせる材料だった。「先制されるのも、大差をつけられるのも想定内」(窪田主将)。練習からあらゆる場面を頭に浮かべ、自分たちで考え解決してきた。本田監督は「たくましくなった」とタフに戦い抜いた選手をたたえた。

今度は聖地で実力を形にする。中越は15年に滝川二(兵庫)に3-4、16年は富山第一(富山)に0-1、18年は慶応(神奈川)に2-3と、直近3大会の甲子園はサヨナラ負けでの3連敗。窪田主将は「これからは、どう勝ち続けるかに集中する」。学校創立120周年、新しい歴史を甲子園でつくる。【斎藤慎一郎】

○…石山、雨木が中学時代に所属した少年硬式野球チーム、新潟北シニアの三島大輔監督(50)が教え子の甲子園出場を喜んだ。決勝を観客席から見守り「込み上げてくるものがあった」と優勝の瞬間を目に焼き付けた。準決勝後、2人にメールで「頑張れ」と激励した。「雨木は中学のころから淡々としていた。石山は気持ちが優しい子。どちらも精神的にも技術的にも成長した」と目を細める。自身は93年に新潟明訓の主砲として甲子園に出場し、1回戦を突破している。「2つ以上は勝ってほしい。どちらもポテンシャルが高い。全国でも十分にやれる」と期待を寄せた。

◆中越 1905年(明38)創立の私立校。生徒数は1004人(女子453人)。野球部創部は1956年(昭31)で部員は98人(マネジャー5人)。陸上部、バレーボール部は県の強豪。主なOBは元阪急今井雄太郎、元広島今井啓介、元阪神渡辺雄大ら。所在地は新潟県長岡市新保町1371の1。萩野俊哉校長。

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