
今こそ、目の色を変えろ! 広島新井貴浩監督(48)が後半戦逆襲へ、若手に「ポジション奪取指令」を出した。
チームは球宴前最終カードとなったヤクルト3連戦に3連敗。7月に入って3勝12敗3分けと大失速し、借金7で首位阪神に12・5ゲーム差をつけられている。ただ、チームの苦境は若手の台頭を促すタイミングでもある。
「こういうチャンスをみんなつかんでほしい。ただ、いつもチャンスが来るわけではない。このチャンスを『ラストチャンスなんだ』と思うぐらい、そういう気持ちで後半戦に入っていってほしい。目の色を変えてね」
指揮官は言葉に力を込めた。
負けが込む中、希望もある。林晃汰内野手(24)が1軍再昇格初戦となった20日ヤクルト戦から2戦連続アーチを記録している。代走スペシャリストの位置づけだった羽月隆太郎内野手(25)は出場機会を増やし、打率3割1分7厘のハイアベレージ。二俣翔一内野手(22)も1軍復帰後は本塁打を放つなど復調気配だ。中堅スタメンの筆頭格に成長しつつある大盛穂外野手(28)も含め、若手勢が一気に居場所をつかみ取れば、チーム力の底上げにつながるのは間違いない。
一方で、20日ヤクルト戦では坂倉将吾捕手(27)を3回の守りからベンチに下げた。フェアゾーンに戻ってくる可能性もある捕邪飛で一塁へ走らなかった姿勢が原因だった。
「打った打たないではなしに、やらないといけないことをやらなかった場合はどんどん外していく。1回目は外さない。2回目も『まだ次、期待しているよ』と。でも3回やったら、それは許さない。それは厳しさでもなんでもない。当然のこと」
凡事徹底を大前提に、若手の一気台頭を待ち望む。【佐井陽介】