
<高校野球新潟大会:中越9-2六日町>◇21日◇準々決勝◇ハードオフエコスタジアム新潟
中越が4年連続の準決勝進出を決めた。左腕エース雨木天空(3年)が7回1死まで無安打無得点で、8回4安打2失点の10奪三振。公立の雄、六日町を抑えた。
「無安打無得点をやりたかった」。淡々とした口調の雨木は少し悔しそうに口元を緩めた。7回1死まで安打は許さず、それまで出した走者は四球の3人と失策の2人。「置きに行ってしまった」と左翼前に初安打を許した場面を悔やんだが、「打たれたことはしょうがない」とすぐに切り替えた。
7、8回で計4安打を許したが自責点は1。スライダーを主体に緩急をつけ、奪った三振は10。9回のマウンドを右腕の石山愛輝(3年)に譲るまで、危なげなく117球を投げた。本田仁哉監督(48)も「力の出し入れが分かっている」と安心して見ていた。
昨夏の準決勝、中越は優勝した新潟産大付に5-9で敗れた。背番号18をつけた雨木は3番手で登板して2回を2安打1失点だった。今年は「1」を背負う大黒柱。「あと2つ、投げたい」。自身の左腕で7年ぶりの甲子園切符を勝ち取る決意を固めた。