
<高校野球西東京大会:小平西11-2帝京八王子>◇17日◇3回戦◇府中市民球場
「鍵盤ハーモニカトリオ」が、小平西の7回コールド勝ちを後押しした。
選手保護者の村井美花さん(49)、内藤真裕子さん(49)、森由香さん(53)の3人はこの日、吹奏楽部応援がなかったチームのためにと、鍵盤ハーモニカの演奏で三塁側スタンドを盛り上げた。
応援といえば、管楽器や太鼓がメジャーだ。鍵盤ハーモニカを使った応援を考えたのは3日前、ピアノ経験があった3人は吹奏楽部から楽譜を譲り受けた後、LINE(ライン)のビデオ通話を使って、セッションをしてきた。
応援曲は「タッチ」や「狙いうち」など6曲を練習してきた。しかし、「ビデオ通話だったので、なかなか音がそろわなくて…。ようやく今日(対面で)練習できた」と村井さん。そして、「届いているのかな」ともつぶやいていた。
ブラスバンドに比べれば音もスケールも小さい。それでも、「2日前ぐらいから(自宅で母が)練習していて、すごく聞こえてきた。打席でも聞こえた」とは村井幸太朗外野手(3年)。8点リードの6回1死三塁からスクイズを決め、応援する母に応えてみせた。
チームは07年以来の4回戦進出。笑顔の幸太朗は「こうも言った。「次もあるので、もっといろんな曲を弾いてほしいな」。【泉光太郎】