
<高校野球兵庫大会:育英10-0西宮北・西宮苦楽園>◇11日◇2回戦◇明石トーカロ球場
25年ぶりの夏の甲子園に向けて、育英が10-0の6回コールド勝ちで好発進を決めた。
主役は6番高木魁斗捕手(3年)だった。
高木の第1打席では応援団から「ハッピーバースデー」の大合唱。13日が誕生日の高木にとって、うれしいサプライズだった。
スタンドからの後押しも受けた高木は3打数2安打3打点の大活躍。2死満塁で迎えた6回の打席では、走者一掃の左越え3点適時二塁打を放った。
安田聖寛監督(49)は「意外性というか、勝負強さがある。いつもいい場面で効果的な1本を打ってくれるし、春もチームで一番調子が良かったからね」と満足げに振り返った。
守備では扇の要も務める高木。この日が公式戦初先発となった西田悠人投手(2年)も引っ張った。立ち上がりで苦しんだ西田に対して「打たれてもいいから楽に腕を振り抜け」と助言すると、その後の西田は本来のピッチングを取り戻し、6回無失点の好投を見せた。
高木は今夏の目標を「甲子園に行くこと。そのためには次の神戸弘陵戦(15日)は大きなヤマ場になる。みんながつないでくれると思うので、チャンスでしっかり打つ」と力強く宣言した。古豪復活へ、頼れる男がチームをけん引する。