
<ブルワーズ3-2ドジャース>◇9日(日本時間10日)◇アメリカンファミリーフィールド
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(53)が、今季ワーストを更新する6連敗にも前を向いた。
この日は5回に大谷翔平投手(31)が、押し出し四球を選んで先制。右肩の炎症から復帰したタイラー・グラスノー投手(31)も、5回1失点(自責0)と好投した。1-1の7回1死満塁では、ムーキー・ベッツ内野手(32)の左犠飛で勝ち越し。逃げ切りを図ったが、8回途中から登板したタナー・スコット投手(30)が、9回に3安打で同点。延長10回タイブレークの攻撃で、守護神メギルの前に3者連続三振を喫すると、その裏にカービー・イエーツ投手(38)がサヨナラ打を浴びた。
ドジャースの6連敗は、19年4月8~13日以来6年ぶり。6連敗のうち、5試合が2得点以下にとどまり、マックス・マンシー内野手(34)の離脱や、テオスカー・ヘルナンデス外野手(32)やトミー・エドマン内野手(30)のケガによる不調が響いている。
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【ロバーツ監督の一問一答】
-今日は悔しい敗戦。本塁打が出ない中でも選手は工夫していたか
「もちろん、今日の敗戦にはフラストレーションがたまりました。でも、選手の戦いぶりは良かったと思う。ミギー(ロハス)は全力でプレーくれたし、ウィル(スミス)も良い打球を数本打っていました。全体的に良い打席は多かったと思いますし、選手たちは最後までしぶとくプレーしてくれました。大量得点にはならなかったが、打席内容や戦う姿勢は満足しています。タイラーは良い投球をしてくれた。球数が増えてしまったから5回までだったけど、ポジティブな内容だったと思う。勝ちきれなかったのは残念ですが…」
-ブルワーズ打線のアプローチで感じたことは
「ブルワーズはあまり三振をしないチームで、打球をインプレーに持っていくのがうまかった。(9回は)3本のヒットで得点を奪ったので、特に驚きはしませんでした」
-得点するのが難しい
「確かに難しいですね。でも、今のような状態で、無理に1スイング(本塁打)で取り返そうとするのではなく、今日のような打席を続けることが大事です。明日は休養日だから、良いタイミングでのオフになるでしょう。その後は同地区のジャイアンツ戦が控えている。彼らについてはよく知っているよ。打席で粘って、守備も丁寧にやっていけば、必ず立ち直れると思う。今は我慢の時ですけど、ドジャースには良い選手がそろってますから」
-終盤はピンチの連続でしたが、チームに焦りは感じたか
「いや、特に感じませんでした。ムーキー(ベッツ)はあの場面(7回1死満塁)でしっかり打点を挙げてくれたし、ウィル・スミスも良い打席を続けている。もう一押しの場面(5回2死満塁)でムーキーがフライ(右飛)に倒れたのは残念だったけど、焦っていたわけではないだろう。相手のブルペンも良い投手がそろっているし、先発のキンタナも打線を交わしていた。9回にも勝つチャンス(無死一塁で1番大谷、ベッツ、フリーマン)はあったから、それを逃したのは痛かったね」
-連敗中に勝ちきれなかったのは悔しい
「こういう接戦で負けるのはダメージが大きいですね。今日の(スコットの)起用法については、再び同じ場面でも同じ判断をしたと思う。タナーが最もイエリチを抑えるチャンスがある投手だと思った。結果的にうまくいかなかったけど、彼が最適な選択だったのは間違いない。このシリーズを一つ勝って終えたかったですけど」
-この連敗は「野球」の一部でしょうか。原因は他にあるか
「ある意味では、これが野球だということでしょう。6連敗は良くないことですが、ピッチャー陣は良かったと思う。守備でも良いプレーはあったし、攻撃陣が苦しんでいるだけです。ビッグイニングを演出したり、流れを引き寄せるようなヒットが打てていない。だから、引き続き粘り強く戦っていく必要があるだろう。金曜は(ジャイアンツのエース右腕)ローガン・ウェブが先発だから、難しい試合になる。彼はナ・リーグトップクラスの投手。何度も対戦しているから、ある程度の情報があります。テオスカー・ヘルナンデスが復帰する予定なので、打順は少し変わるでしょう。何とか打撃を立て直したいですね」
-コペックの60日間の負傷者リスト(IL)移行については
「少し時間はかかりそうです。60日間の理由はある。私やみなさんが思っていたより長くなりそうです。でも、今シーズン中の復帰を信じている。だから今回の決断は必要なことだった」
-グラスノーは良かった
「今日の彼には80~85球の球数制限があったけど、5回まで投げきってくれたし、フォームやテンポも安定していた。彼はオールスター前に投げておきたいという希望もあったし、今日は非常に前向きな内容だったよ。タイラーが戻って来たことは、チームにとって大きなプラスだ」