
<ドジャース1-5アストロズ>◇6日(日本時間7日)◇ドジャースタジアム
【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)6日(日本時間7日)=斎藤庸裕】ワールドシリーズ(WS)連覇を目指すドジャースに、思わぬ強敵が現れた。投打がかみ合わず、本拠地でアストロズ相手に3連敗。5月中旬のエンゼルス戦以来、約2カ月ぶりのスイープ(同一カード全敗)を喫した。「1番DH」で出場した大谷翔平投手(30)は4打数無安打。今3連戦で11打数1安打と完全に封じられた。ア軍と再び対戦が実現するなら10月のWS。決戦でのリベンジを期す。
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昨年覇者で今季もメジャー最高勝率を誇るド軍が、投打で圧倒された。3連戦で打線がつながらず、投手陣も踏ん張れなかった。3戦合計のスコアは6-29で、文字通りの完敗。ロバーツ監督は試合後、渋い表情で「こちらが全体的にいいスイングをしていたとは言えないが、相手の投手陣を評価すべき。相手が上だった」と脱帽だった。
今季91試合目。5月中旬のエンゼルス3連戦以来、今季2度目のスイープを食らった。
ア・リーグではタイガースに次ぐ勝率2位のアストロズだが、チーム防御率3・48はメジャー30球団4位で、チーム打率2割6分1厘は2位のド軍をしのいでトップ。また、守護神の左腕ヘイダーを軸に、救援陣の防御率はリーグ1位で、勝ちパターンの救援陣も盤石だ。今3連戦、ロバーツ監督が振り返ったように、総合力でア軍がド軍を上回っていた。
今季、本拠地では33勝17敗だが、地の利も生かせなかった。両軍は17年のWS以来、因縁がある。
当時はア軍が世界一となったが、後に電子機器を用いたサイン盗みが発覚。当時から主力選手で残っているのは、3番アルテューベだけ。今3連戦でもド軍ファンから毎打席、大ブーイングを浴びていたが、全く効果なし。アルテューベは3戦合計で11打数6安打の打率5割4分5厘、3本塁打、7打点と打ちまくり、雑音をかき消した。
さらにア軍は主砲アルバレスと、主力の遊撃手ペーニャを欠く状態だった。それでも上位から下位までスイングの力強さを見せつけ、ロバーツ監督は「向こうの打線は1~9番まで、うちの投手陣に素晴らしいアプローチをしてきた」と、たたえるしかなかった。
一方で、2戦目に先発した大谷は2イニングとはいえ、アルテューベを含めア軍打線を圧倒した。今季、再戦があるならWSの大舞台。現時点ではヤンキースより強いア軍が、ライバルの本命に躍り出た。