
川崎フロンターレ長谷部茂利監督(54)が2日、川崎市内で鹿島アントラーズ戦(5日、U等々力)に向けて調整し、英1部トットナムへの移籍が迫るDF高井幸大(20)について言及した。
今季21試合に出場している守備の柱は、5日の鹿島戦を最後にチームを去る。優勝を目指す中で、貴重な戦力を失い、後半戦を戦う状況に長谷部監督は「手痛いです」と率直な思いを口にした。その上で「はっきり言いました。私としては、監督としては悲しいし、苦しい。でも応援するといいました。おめでとうと。それは素晴らしいこと」とやりとりを明かした。
これまで多くの選手を指導してきた。その経験から、高井の能力に太鼓判を押す。「あらゆる面で、高いレベルをもっている。スピード、高さ、技術がポジション柄、大事。それを全て持っている。さらに成長すると思う。経験を積んでいるし、いろいろな相手と対峙(たいじ)する、チームに所属する、国に行くことでさらに伸びていく。期待しかないです」と目を細めた。「ぜひぜひ今まで以上にさらに活躍してもらいたい。楽しみです」とエールを送った。
「間違っても私が育てたわけではない」と言いつつ指導した半年間での高井の成長を実感する。「過去を知らないですけど、半年の中でリーダーシップ、目つき、顔つきが変わって勝負どころで抑えてくれるし、決められる。昨年までもあったと思うけど、より研ぎ澄まされている」とうなずいた。