
<日本生命セ・パ交流戦:ロッテ3-1阪神>17日◇甲子園
甲子園でも才木でもダメか…。阪神が「日本生命セ・パ交流戦」のロッテ戦に逆転負けで泥沼の7連敗となった。7連敗は22年8月以来、3年ぶりで交流戦では初の屈辱。23年からロッテ戦で2試合連続完封中だった先発才木浩人投手(26)が6回2/3 6安打3失点で4敗目を喫した。敵地の所沢、仙台と続く負の連鎖を満員の甲子園でも断ち切ることができなかった。
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才木の渾身(こんしん)の1球は無情にも左前に弾み、ロッテファンの大歓声が聖地を包んだ。「先制点を取ってもらったのに守り切れなくて申し訳ないです。何とか粘りたかったなと」。昨季9度の連敗を止めた「連敗ストッパー」の力投でも、負の連鎖は止まらなかった。
初回を3者凡退で立ち上がると、5回まで二塁も踏ませぬ好投。暗転したのは7回だった。先頭の安田、藤岡の連打から1死二、三塁のピンチ。続く高部の打球は右手付近を直撃するも、懸命に投ゴロに打ち取った。しかし続く角中の打球も腰付近を直撃し、今度は投手強襲の内野安打となり同点。なおも2死一、三塁で続投するも、最後は藤原に直球をはじき返され、2点勝ち越しを許した。
2度のアクシデントをものともせずマウンドに立ち続けたが、実らず7回途中3失点で降板した。「折れているとかはないので。別に大したことはないです」と問題なしを強調したが「投げきりたかったですね」と悔しげな表情。藤川監督は「行きたかったんじゃないですかね。彼の持つ責任の中で。少し間が空きますからね。また切り替えて、次の交流戦明け、頑張ってくれれば」と心境を思いやった。
先週は敵地の西武、楽天戦で6連敗。本拠地甲子園に戻って立て直したいところだったが、悪夢の逆転負けを喫した。負のループを抜け出すために、指揮官は「普通」と繰り返した。
「普通にやることですね。とにかくね。普通にやればいいっていうところが(できていない)。それに尽きますね」
主軸が沈黙するなど打線もわずか5安打1得点。「遠征の時からチャンスになると力が入りすぎたりするというところで、いつも普通に普通にとは言うんですけど、それを我慢して待つというところですね」。いつもの戦い方を取り戻し、まずは連敗をストップする。【磯綾乃】
▼阪神がロッテに敗れ、、交流戦7連敗。7連敗は22年8月に8連敗して以来3年ぶりだが、交流戦では球団初だ。これまでは19年6月に1分けをはさみ6連敗したのが最長だった(シーズンまたぎでは17~18年、23~24年にも6連敗がある)。