<明治安田J1:神戸2-1名古屋>◇15日◇第20節◇ノエスタ
ヴィッセル神戸FW宮代大聖(25)が、セットプレーからチーム2点目を挙げて勝ち点3をもたらした。
1-0の前半アディショナルタイム、新加入DF永戸勝也が蹴った右CKのボールに反応。右から来たボールを相手と競りながら右足で左に流し、左足で蹴り込んだ。「(佐々木)大樹君にかぶってボールが見えなかったけど、いいところにこぼれてくれて、冷静に流し込んだ」。5月6日セレッソ大阪戦の前半終了間際に決めた先制弾のリプレーのような見事な一撃。スピードのあるボールを止めるだけでなく、とっさの判断で相手をかわした一連のプレーを「ああいう時こそ相手の方が慌てている。そこでどうやって冷静に相手を見られるか。あとはそんなに見過ぎないで、自分の感覚に従ってという感じ」と説明した。
今季のリーグ初ゴールは5月3日のファジアーノ岡山戦と出遅れたが、そこから1カ月半で5得点。FW大迫勇也、FW武藤嘉紀が戦列を離れる中で、チーム最多に並ぶ得点を決めてチームをけん引する。リーグ3連覇へのキーマンとも呼べるパフォーマンスを継続する背番号9は「目の前の試合に全力でいい準備をして挑むだけ。そういう積み重ねで去年、一昨年優勝できていると思う。そこは自分たちの良さとしてやっていきたい」。状態を上げ続けるアタッカーは、足元に目を向けながら、さらにチームを引き上げていく。【永田淳】