
<日本生命セ・パ交流戦:日本ハム8-7広島>◇15日◇エスコンフィールド
日本ハムが最大7点差をひっくり返して、今季5度目のサヨナラ勝ちを収めた。7-7の延長10回無死、途中出場の田宮佑涼捕手(25)が広島栗林から右中間へサヨナラ弾を放った。
6回表までは0-7と劣勢ムードだったが、6回に1点、8回に4点、9回に2点を返し追い付き、劇的な大逆転勝利。日本ハムの7点差以上の逆転勝ちは08年4月8日楽天戦(0-7→8-7)以来17年ぶり5度目となった。
試合後の新庄剛志監督(53)の一問一答は以下の通り。
◇ ◇ ◇
「あー、しびれたねぇ。(今カードから1軍へ)上がってきてくれた選手が全員打ったでしょ。ああもう、ホッとしたね。あの中島くんフォアボール、その前のヒットも。田宮くんの内野安打、サヨナラホームランでしょ。宮崎くんも1本出てくれたしねぇ。6回の6点で『あちゃ~』ってなったけどね。いやぁ、よく選手が追いついてくれて、最後決めてくれましたね。スタンドを見ても、そんなに帰ってなかったんですよ。なんかうれしいなと思って。何か期待してくれてるファンのみんなが残ってくれてたっていうのが、今日のサヨナラホームランにつながってくれましたね」
-9回2死、2ストライクからの逆転劇は珍しい
「いや(9回に)矢沢くん、もっと早めに走ってよって(笑い)。モーレ(9回に同点打を放ったレイエス)、今日はライト線とかに結構打っていたから。大きいのより、なんか単打を打ちそうだなと思って、走ってくれって。でも、こっちがサイン出すと遅れるから。でも、走って2点入ったんで。不思議なもんですね。郡司くんもバッティングの調子いいし、田宮くんに代えて田宮くんが決めたっていうところは、層の厚さがね、ものすごく大きいですね」
-中島はやっぱり2死からフォアボールを選べるところは、すごい
「昨日(正確には一昨日)言ってなかった、俺…(中島は四球を)選ばんでいいって…却下(笑い)。選んでください。ハハハハ。あれは大きかったね、ほんとに」
-柳川は昨日に続いて好投
「昨日からというか、もうその前の試合も。その前の試合からよかったですね。そこからちょっと成長が見えたっていうか、これ来るなっていう風には思っていて。で、しっかり今日も抑えてくれたし、あれ、大きかったですね」
-田宮はどこが良くなって昇格を決めたか
「スイング、スイング。左肩が出てこない。タイミングをゆっくり取って、左肩が出てこずに、インパクトをしてからの大きさが出てきたんで。あーこれはもう、ファームで結果出してなかろうが、もう上げるタイミングだなって思って。あと吉田くん、松本くん、浅間くん、進藤くんは、ちょっと今、こっちにいても打席が少なくなるので、打席を立たせる(ために2軍へ)。こればっかりはローテーション。吉田くんがあんだけ打った(降格後の初戦で2本塁打)から戻そうと思ったら、10日たってなかった(笑い)。まだ1日…戻してぇって思いました。でも、鎌ケ谷での打ち方知ってるなって」
-上げるタイミングは、ばっちり
「それはね、もうずっと見てますから。タイミングを計って計って。多分ファームの監督、コーチも、宮崎くんと中島くんはね、多分(昇格させる青写真は)描いてなかったと思うんですけど、僕には、なんか今だなと思って。(宮崎は)見逃しちゃあかんね、でも。わかるけど、バットを出さなきゃヒットは一生出ないんで。際どいところ、やっぱり手を出していかないと。あそこでカチンと来ましたけど、もう1回、もう1回チャンスをあげるから打ってみろと。左に対して打てなかったら、右に対して打てるかなと思ったら…うれしかったですね。本人も喜んでたし、ものすごく」
-3年連続で負け越していた広島相手に勝ち越せた
「6点取られた時には『もう、ごめんなさい』ってなった。なったけど、今年のファイターズはね、だんだんだんだん追いついてきて、違うなっていう風に感じましたけどね」
-8回の攻めも、みんなが集中力を切らさなかった
「もう俺が次々(選手起用について)言うから(林)ヘッドコーチが『もう無理です』って(笑い)。『レイエスに代走出せませんよ』って。『よか。もうよか』って(笑い)。ヘッドが一番大変です。ぱっと見たら(控えが)誰もいない。でも、それでいいと思うんすよ、俺はね。延長のことを考えるより、追いつきたいから。追いつかないと、もう試合終わってしまうから。なんなら全部使いたいぐらい。ピッチャーもいるからね、まだ。ピッチャーだって下手したら外野も守れる…いや、飛んでこないかもしれない。そうなったらそういう風にしていく。キャッチャーだけは無理ですけど」
-上がってきた選手が活躍すると、レギュラー争いもまた一段と激しくなる
「(選手)層は厚くしたいですね。常にその気持ちはある。やっぱり出る選手はチャンスだし、このチャンスでレギュラー取れるかもしれない。もうこれわからないからね。五十幡くんもね、調子悪い時は『なんで五十幡くんを使うんや』みたいなことをものすごく言われてて。本人も悔しかっただろうし、僕もめちゃくちゃ悔しいから。でも、五十幡くんの潜在能力は、もう間違いなくチームに必要だし、彼が1番を打ってね、かき回してくれたら、そんないいことないじゃないですか。1番に五十幡くんがいて、長打を打てるバッターが5人、6人並べられるんで、一塁からいつでも返ってこられるっていうチームにはしたいなと思って。で、ここで矢沢くんもね、五十幡くんも同じくらいの足をしてるから。1、2番で、3割6厘ぐらい打ってたら、やばないすか、あの2人で。守備もいいし。勝つためのベストオーダーを今は、もう前もって前もって考えながらやってます」