
<全日本大学選手権出場校&注目選手(2)東京6大学、東都編>
大学野球の頂点を争う第74回全日本大学選手権が9日、神宮球場と東京ドームで開幕する。各リーグを勝ち抜いた全27出場校(出場辞退含む)の中から、<1>チーム紹介や<2>注目選手をピックアップしてお届けする。(※連続出場回数は中止の69回大会を含む)
【東京6大学】
早大=2年連続16度目
<1>明大との2季連続の優勝決定戦を制し、3季連続Vを達成。昨季と比べ「飛びぬけた選手がいない分、みんなが一致団結していることが目に見えて分かるチーム」(小宮山悟監督)だ。今大会では前回大会決勝で敗れた青学大に雪辱し日本一を狙う。
<2>伊藤樹投手(4年=仙台育英)176センチ・78キロ、右投げ右打ち
春季リーグで令和初のノーヒットノーランを達成。リーグトップの6勝を挙げ、優勝決定戦を含む最後の5試合は連投で締めた。右手の人さし指のマメが破れても、38度の高熱に冒されてもマウンドを譲らない。大崩れしない安定感抜群のエースが、日本一に導く。
【東都】
青学大=3大会連続8度目
<1>5季連続Vの東都の雄は、今年も健在。3連覇へ視界良好か。抜群の安定感を誇るエース中西を軸に、今春は先発も経験した3年生守護神の鈴木と投手陣は豊富。攻撃では少ないチャンスをものにして勝ちきる。
<2>中西聖輝投手(4年=智弁和歌山)177センチ・90キロ、右投げ右打ち
昨春から主戦でマウンドに上がっていたが、いよいよ最終学年。ドラフト候補として存在感は増すばかり。昨秋の明治神宮大会優勝後は「もっと強い真っすぐ」を目指して、トレーニングに励んできた。下半身の筋肉をうまく使いながら、より長いイニングを投げる力を身につけ、春季リーグでは4試合で完投。うち3試合は完封と圧倒的な投球を見せた。
鈴木泰成投手(3年=東海大菅生)187センチ・85キロ、右投げ右打ち
3連覇の切り札だ。今春のリーグ戦。1敗すれば亜大優勝という追い込まれた状況で、大学初先発。150キロ超の速球で押し、フォークを決め球に6安打2失点で完投勝利した。リリーフとして登板すれば、力強い真っすぐで打者を圧倒。自在な投球術でチームを支える。
小田康一郎内野手(4年=中京)173センチ・85キロ、右投げ左打ち
フルスイングで広角に長打を放つ、左の強打者。勝負強い打撃が得意で、今春はリーグ戦で3本塁打、11打点の頼れる3番だ。ロッテ西川、広島佐々木と、昨年の主軸が2人抜けた打線を引っ張るドラフト候補。
渡部海捕手(3年=智弁和歌山)180センチ・88キロ、右投げ右打ち
強肩強打が武器。守備では安定したキャッチングとスローイングで多彩な投手陣を支える。ピンチに動じない精神力も兼ね備え、5季連続優勝の陰の立役者に。昨秋は下位を打つことが多かったが、今春は中軸で勝負強さを発揮した。「4勝することだけ考えていきたい」と頂点を見据える。