
18歳の初選出MF佐藤龍之介(岡山)が年少記録達成に意欲を示した。
7日、W杯アジア最終予選インドネシア戦(10日、パナスタ)に向けて、大阪・堺市で調整。0-1で敗れたオーストラリア戦(5日)はメンバー外でスタンドから見守った俊英は、鋭いシュートや軽快な動きをみせ、調子の良さを伺わせた。18歳237日でインドネシア戦に出場すれば、香川真司(19歳212日)を上回る最終予選歴代最年少。得点を奪えば、金田喜稔氏(19歳119日)を超える史上最年少ゴールとなる。記録ラッシュへの期待を背負い、来年のW杯出場へ猛アピールする。
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佐藤が初々しくも2つの記録達成を堂々と宣言した。香川の持つ最終予選最年少出場については「そういう記録も後からついてくればいいかなと思ってます。まずは出場したい」。MF久保も成し遂げられなかった金田氏の代表史上最年少得点更新も「取れるものは取りたい」と息巻いた。
そんな思いを強くするオーストラリア戦だった。ベテランDF長友らとスタンドから見守り「見てるだけなのに緊張しました。あそこでやることを考えると、しっかりと気持ちを持たないと」と1試合の重みを実感した。
ただそこに圧倒されないのが並の18歳との違いだ。「ゴールをもう少し脅かすようなプレーがあれば」と自分が出場し、引いた相手を崩すイメージを膨らませた。昨夏のパリ五輪に出場したU-23日本代表に練習要員として帯同。大岩剛監督に「日本の宝」と言わしめた逸材らしさが垣間見えた。
オーストラリア戦のベンチ外は納得している。Jリーグがあり、合流が遅れたこともその一因だった。数日活動し、臆せず自身のプレーを出せるようになった。この日の練習でも年長者と遜色ないプレーを披露。「手応えも感じますし、しっかりと積極的にやることで自分のプレーが出せているかな」とうなずいた。
世代別代表の常連である佐藤にとっても、特別なA代表の舞台。ウイングバックでもシャドーでも準備はできている。「出場の機会があったら何も失うとことはないと思うので、ゴールを狙っていきたい」と18歳237日での得点奪取に意欲を見せた。【佐藤成】