
<カージナルス5-0ドジャース>◇6日(日本時間7日)◇ブッシュスタジアム
【セントルイス(米ミズーリ州)6日(日本時間7日)=四竈衛】ドジャース大谷翔平投手(30)は、カージナルス戦に「1番DH」でフル出場し、4打数1安打だった。ド軍は打線が10安打を放ちながら今季4度目の完封負け。11年6月18日以来、14年ぶりとなる2桁安打&完封負けの屈辱となった。
どんよりとした空模様に染められたかのように、ド軍打線のバットは最後までジメジメしたままだった。悪天候のため、試合は湿度94%の中、1時間17分遅れでスタート。時折、雲間をのぞくかのように快音が聞こえても、西海岸の乾燥気候に慣れたド軍打線は後が続かない。7回1死一塁で大谷が今季3本目の併殺打など、最後までカラリと晴れることなく、2時間20分で淡泊な試合は終わった。
メジャーの日常とはいえ、ド軍にとっては厳しい行程だった。本拠地7連戦後の前夜、2時間の時差のある同地へ深夜移動。今季3度目となる「ライブBP」に登板する可能性のあった大谷は、試合開始約6時間前に球場入りした。だが、日程、天候不順などの事情を踏まえ、最終的には次の遠征先サンディエゴで9日(同10日)に投球するプランへ変更された。
もっとも、周囲の諸条件を敗因に挙げるようでは、この世界では戦えない。ロバーツ監督は、いつになく、早口で振り返った。「方程式は、塁に出て、それをかえすことで成立する。我々はもっと良くならなくてはいけない」。完敗は完敗。試合後のクラブハウスに、湿った空気はなかった。