
ドジャースらしい全員野球でメッツに逆転勝ちを収め、ヤンキースから続いた強豪との本拠地7連戦を4勝3敗で勝ち越した。「1番DH」で出場した大谷翔平投手(30)は4打数2安打1得点。2試合連続のマルチ安打でチームを盛り立て、極度の打撃不振に陥っていた8番コンフォートの決勝打を生んだ。
今季、最も苦しんでいた男の殊勲打だった。打率1割台が続き、3月31日から得点圏で30打数無安打。得点圏打率5分7厘と我慢が続く中、終盤で同点に追いついたチームの勢いに乗った。この回の攻撃を終えると、大谷とも喜びを共有。「本当に素晴らしい仲間たち。家族よりも一緒に過ごす時間が長いし、常にポジティブでいられるように、笑顔を絶やさないようにしてくれる。彼らに支えてもらって、すごくうれしい」と、サポートに感謝した。
大谷はシングルヒット2本で前日と同様、ダメージを最小限にされた。また、この日は3番フリーマンが休養日で8回に代打で出場したが、申告敬遠で勝負を避けられた。その直後にコンフォートが決勝打。主力ではなくとも、下位打線がつないでヒーローとなるのが、昨年覇者のド軍の強みでもある。ロバーツ監督は「チームメートたちも心から喜んでいた。みんながコンフォートを応援していたし、彼自身もその愛情とサポートを感じただろう。これをきっかけに自信を持って、遠征に入ってくれれば」と期待した。6日(同7日)から敵地でカージナルス、パドレスとの6連戦。強敵の2球団を相手に、弾みをつけた。(ロサンゼルス=斎藤庸裕)