
<日本生命セ・パ交流戦:阪神1-0オリックス>◇6日◇甲子園
阪神が0-0の延長10回1死満塁から木浪聖也内野手(30)のサヨナラ打で連勝した。関西ダービー初戦を制し、今季2度目のサヨナラ勝利で貯金も今季最多12に伸ばした。
0-0の9回を託した石井大智投手(27)が広岡の打球を頭部に受け、担架でベンチに運ばれ、救急車で運ばれるアクシデント。バトンを受けた湯浅京己投手(25)が無失点で切り抜けた。
試合後の藤川球児監督(44)のコメントは以下の通り。
-木浪が決めた最後の攻撃を振り返って
「非常に厳しい試合でしたけれど、負けたくないという気持ちと、何とか勝たなければいけないという気持ちがチーム全体に、最後1つになれたかな、と思いますね」
-村上とオリックス東の素晴らしい投手戦
「本当に、表の攻撃と裏の攻撃が同じように、まるでコピーのようなゲーム展開で。非常に動きも出せない中で、本当に両方の投手が投げ合って、素晴らしいものがあったと思います」
-9回は石井に打球の頭部直撃があった
「チームのドクターも診て、意識もはっきりとある状態で、いまは念のために病院にCTを撮りに行っているという状況。やっぱり脳、頭なので、いまの症状と今後の症状というのは経過を見守らないといけないと思いますから。ファンの方も心配である通り、我々を含めて、オリックスさんも含めて心配をしているところではありますけど。それだけ厳しい中、アスリートというのは戦っているというところを、それでもまたみんなで立ち上がって戦っていると、分かっていただけると、選手も頑張りがいがあると思いますね」
-緊急登板の湯浅が抑え、桐敷もつないだ
「我々としては勝つチームをもちろん目指していますけど、負けないんだというそういうつもりで、ホームですしね、それがみんなで意思統一できているところが、僅差のゲームでも非常に締まったプレーができているというところが、自チームの意識としてしっかり持っているところではあります」
-明日にどうつなげる
「石井の状態が非常に心配ではありますけど、なんとか無事で健康でグラウンドに戻ってきてもらえるように、精いっぱい自分たちもスカッと勝ちたいと思います。明日は明日で、関西の両チームで素晴らしいゲームをやりたいと思います」
-小幡が1軍に昇格して彼らしい守備や働きをした
「北海道からの移動ゲームでしたので、小幡がこちらで待ち構えていると、移動距離も少ないですし、チームとしては要のポジション、少しでも木浪にも負担がない状態でできるんじゃないかと何日か前から計画していた」
-マウンドでは倒れた石井に声をかけていた
「(石井は)意識がある状態で、まず落ち着くんだと。何度も自分自身もそういうシーンを見てきてますから。まずは周りが動転しない。周りの選手たち、ファンの方、スタッフの方が気持ちが落ち着くように、努めなければいけないので。最後まで意識があったので、本当に無事を祈るというところで。広岡選手も素晴らしい打球だったんですけど、こちらに対して申し訳ないという表情もありましたから。本当に精いっぱい戦っていると、本当にこういうことがありますから。ぜひ選手たちのその勝負かけてる姿っていうのを、さらにリスペクトしてもらうような形で応援していただけるとありがたいなと思いますね」
-広岡の二塁スライディングも0-0で気持ちも入った
「彼が一番、気持ちがつらくてスライディングをよけようとした可能性がありますから。あまり深く捉えない方がいいんじゃないかと思います。グラウンド上は100%と100%でぶつかるので。いろんなことが起こりえることではあるので。広岡選手も明日、元気にプレーしてもらえたらいいんじゃないかと思いますね」