
<UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL):パリ・サンジェルマン5-0インテル・ミラノ>◇5月31日(日本時間6月1日)◇決勝◇ミュンヘン(ドイツ)
15季ぶり4度目の優勝を狙ったインテル・ミラノ(イタリア)は、0-5でパリ・サンジェルマン(フランス)に敗れた。シモーネ・インザギ監督(49)は2季前の決勝でマンチェスター・シティー(イングランド)に惜敗した雪辱を果たすことはできず、2位に終わった国内リーグ戦に続いてCLも準優勝に終わった。
「ファンを笑顔にしたい」。インザギ監督がそう言って臨んだ決勝の舞台。インテルは準々決勝でバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)、準決勝ではバルセロナ(スペイン)との激闘を制して勝ち上がった。
序盤から自陣に引いて守る予想通りの展開。だが、前半12分に右サイドから崩され、最後はDFハキミに難なく押し込まれた。その1分前にも自陣の左サイドをFWデンベレに突かれ、左足を振り抜かれていた。このシュートはGKソマーの正面だったが、3バックの横のスペースを攻略された。
同20分にはロングカウンターを食らい、最後は19歳のFWドゥエに右足で蹴り込まれた。36歳のGKゾマー、37歳のDFアチェルビ、36歳のMFムヒタリアンとCLの決勝で史上初めて35歳以上の選手3人が先発したが、パリSGの19歳アタッカーに追加点を奪われた。
後半開始からの交代はなかったが、同9分にけがで万全ではないDFパバールに代えてDFビセック、MFディマルコに代えてMFザレフスキが出場。ただ、ザレフスキはその2分後にパリSGのMFファビアン・ルイスへのファウルでイエローカードを受けた。同13分にはインザギ監督が審判への抗議でイエローカード。試合の流れは大きく変わらず、交代出場のビセックが負傷で退くアクシデントもあった。
その直後の後半18分、速攻から再びドゥエに追加点を奪われて勝負は決した。会場には涙を流すインテルのサポーター。同28分にも前掛かりになった最終ラインの背後をFWクワラツヘリアに抜け出されて失点。同42分にも途中出場の19歳MFマユルに5点目を奪われて完敗。今シーズンはスクデットに続いてビッグイヤーも逃し、笑顔で終わることはできなかった。