
<日本ハム4-3ロッテ>◇31日◇エスコンフィールド
日本ハムが9回に2点差をひっくり返して今季3度目のサヨナラ勝利を挙げた。
2点を追う9回2死二、三塁で矢沢宏太投手(24)が中前にポトリと落とす同点適時打。続く郡司の打席で矢沢が二盗を決め、最後は「さよなら郡司」が右越えにサヨナラ打を放った。
敗色濃厚の展開をはね返す劇的勝利に場内は騒然。チームは10年ぶりとなる単独首位での交流戦突入を決めた。試合後の新庄剛志監督(53)の主な一問一答は以下の通り。
◇ ◇ ◇
「矢沢くん、全くバットを裏で振ってなかったからね(笑い)。足(代走)の準備だけさせて。なんで矢沢くん、いったんだろう俺…。(急に勘ピューターで頭の中に)『矢沢くん』って出てきたんすよね。『バット持て』って(笑い)。よかった」
-そんな雰囲気は、にじみ出てなかった
「いやいや、もうもうバットなんか1ミリも持ってなかったから(笑い)」
-完全に勘ピューター
「勘ですね」
-左ピッチャーに左打者とかも全然関係なく
「全く、全く。『矢沢くん』って、ボーンって出てきた」
-矢沢の名前だけ降りてきた
「それはちょっとわからん、俺も(笑い)。説明できん」
-吉田くんを代打起用したときは、矢沢くんの名前はまだ降りてきていなかった
「吉田くんが追い込まれてから、降りてきたのかな」
-それまでは五十幡くんをそのまま打席に立たせる選択肢もあった
「悪くないからね。調子は、悪くないから。『でも…矢沢くんかな』って(笑い)。郡司くんはもう得意技なんで(笑い)。(打球が飛ぶだろうと)センターから右しか見てなかった、俺。あんだけ前に外野が来ると、打ちやすいのかな。しっかり見えてる子なんで、ポジショニングが」
-ミスでちょっと悪い流れもあって…
「ほんとですよ。イージーゴロのエラーから、やっぱり3点取られるから。恐ろしいですね」
-それまで先発の山崎は1人の走者も出してなかった
「それで、引っ張れなくなってるしね、石井くんは。引っ張ろうとして、あの打球がいってると思うから、ちょっと調子が落ちてきてるかなっていう気はしますけどね。まあ、あの(5回の守備の)ミスでしょうね、多分。ミスから。ミスとバッティングはつながってくるんでね。切り替えることはなかなか難しいから。今日、よかったですね、山崎くん。腕の振りがすごく良くて。あれは振るだろうなと思いましたけどね。次もね、期待して。さらにいいピッチングをしてくれると思う。打線がね、その時には上向いてきてるでしょう」
-交流戦に入る前に、久しぶりにカード勝ち越し
「交流戦、楽しいですもんね。もうファンと同じ気持ちで。交流戦をきっかけに一気に上がってくる選手が3人ぐらい出てくる予感するんで。パ・リーグではない、違うピッチャーを打って感覚を取り戻す選手はね、必ずいると思う。データがないし、向こうも。あんまりそこまでは」
-これで単独首位で交流戦に突入することが決まった
「相手(阪神)も首位ですもんね。おー“日本シリーズ”だ。もうテレビ局は大喜び。久々にタイガースの応援も聞けるしね、楽しみです」
-何かサプライズは考えているか
「俺が? もうそんな(考えていない)。選手メインで」
-試合中、松本剛選手が監督の隣でいろいろやっていたが
「ベンチは、こういう考えで(試合を)進めているんだよっていうのを(伝えていた)。今日、スタメンじゃなかったから。で、松本君から選手に伝えてもらったらいいかなと。あとはコミュニケーションもね、(林)ヘッドと取れるんで」
-ストップウオッチも持ってコーチみたいな動きもしていたが
「ランナーファーストでの配球とか、このボールは1ボール2ストライクからフォークの確率が高いんで、この前の前の球でグリーンライトをかけていたら…やっぱ一気にはいけないんで、すぐ(スタートを)切れる選手もいるんですけど、だいたい3球ぐらいかかるんですよ。だったら1ボール2スライクのフォークボールが多いところでスタートが切れるよ、みたいな話はしてましたね。まあまあ、教えていた、みたいな感じ」
-今までそういうことはあったか
「ないです。“八木監督”は、ありますけどね(笑い)。あとはね、盗塁とかも森本コーチが行けそうという時は『僕に任せてください』っていう風に言われるんで『じゃ、行こうか』と。いい流れっていうか、この全員で意見を出し合って勝つというのが、できてきているんでね、頼もしいですよね」