
<ロッテ6-4オリックス>◇27日◇ZOZOマリン
ロッテの田中晴也投手(20)は自分のペースを乱すことなく、最後まで全力で腕を振った。
7回2安打5奪三振無失点と相手打線を寄せつけず、チームトップの3勝目を挙げた。6回1死走者なし。オリックス広岡に対し、スライダーで空振り三振を奪うと、普段は冷静沈着でポーカーフェースな右腕が珍しく感情をあらわにし、力強くガッツポーズをした。「今年、自分の中では最近手応えがいい球。そういった意味でうまく投げられたので、そこがうれしかったです」と振り返った。
テンポが乱れそうなときもあった。「手汗がすごいので」と普段のキャッチボールから多めにロジンを使用。投球前に白いロジンが宙を舞い、何度か審判に注意される場面も。「つけ方は工夫はしてるんですけど、バッターも見えづらかったらお互い対等な勝負ができない。でも自分もつけないと投げられないので、そこはしっかりお互いがいい準備をして投げられるように工夫はしたい」と、投球スタイルを模索する。
96球で7回に降板。「(もっと)行きたい気持ちはありました」。それでも「週の頭でしたし、いい1週間が切れるように全力で投げました」と笑顔を見せた。20才の右腕が交流戦前最後の1週間にチームを波に乗せた。【星夏穂】