
阪神門別啓人投手(20)が「里帰り登板」をかけたマウンドに上がる。約2週間ぶりに甲子園での1軍投手指名練習に合流。28日DeNA戦(甲子園)での先発が濃厚だ。北海道出身の3年目左腕は交流戦開幕カードとなる6月3~5日の日本ハム戦(エスコンフィールド)登板を目標に掲げて目をぎらつかせた。
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3年目左腕が、生まれ育った北の大地への凱旋(がいせん)登板をにらんだ。阪神門別が約2週間ぶりに甲子園での1軍投手指名練習に合流。50メートルダッシュや、マウンドを使っての投球練習で汗を流した。28日DeNA戦(甲子園)での先発が濃厚だが、見据えるのはその先。交流戦開幕カードとなる1週間後の6月4日、日本ハム戦(エスコンフィールド)だ。
「そこを投げたいなっていうのがあるんで。そのために次は頑張らないといけない」。名前と同じ北海道・門別町(現日高町)出身。プロ入り3年目での里帰り先発を見据えた。
3年目で初めて開幕ローテーション入りを果たした。4月6日の巨人戦(東京ドーム)で初勝利。しかし、5試合の先発では6回の壁が立ちはだかった。7日巨人戦では4回途中6失点でKO。6試合1勝2敗、防御率4・73と乱れ、8日に2軍調整に入った。
「真っすぐの強さが欲しかった。イニングが増えていくごとに、質が落ちる、球速が落ちることもなかった。(1軍に)上がるためにやろうとしたことがしっかりできたのかな」
ウエスタン・リーグでは2試合に先発し、ともに志願の7回を登板して試合を作った。合計14イニングで3失点(自責2)、防御率1・29。さらに球質の向上を求めウエートトレも強化し、1~2キロの体重増で1軍に再合流した。
28日は初めて甲子園で先発する。昨年4月19日中日戦(甲子園)では4番手でリリーフ。「楽しみではあります。前より緊張感なく投げられるんじゃないかな。自分の投球ができればなと思います」。二十歳の誓い成就へ。道産子左腕がひと回り大きくなった体で甲子園のマウンドに上がる。【伊東大介】