
<ソフトバンク5-13オリックス>◇25日◇平和リース
オリックス西川龍馬外野手(30)が史上322人目の通算1000安打を先制の2号2ランで決めた。初回、無死一塁からソフトバンク上沢の初球、148キロ内角低めの直球を右翼席へ運んだ。ベンチに戻ると記念ボードが手渡された。プロ10年、1003試合目での到達。広島時代に815安打、23年にオリックス移籍後、185安打を放った。
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敦賀気比(福井)時代の恩師、東哲平監督(44)は当時を振り返る。今でも「これはすごい」と感じることがタイム走。約300メートルのグラウンドを時間内に走る。西川は1年時から引退するまで常に1番だったという。「1年生から常に1番。ずっと続けてきました。負けん気の強さがありますよね」。高校時代に鍛えた足腰が今の礎だ。
「真面目ですからね。昔からちょっと難しそうなやつに見えますけど、真面目に努力する人間なので、そういう積み重ねじゃないですかね。昔から野球が大好きだったので、努力も惜しまずやっていました」
今春、母校がセンバツに出場した際には、約70人の部員へバッグをプレゼント。毎年12月にはグラウンドを訪れ、あいさつを欠かさない。巧みなバットコントロールで「天才」とも称される西川。だが、10年間安打を重ねてきた裏には、地道な努力がある。恩師は「素晴らしい記録。もっともっと高みを目指して頑張ってほしい」とエールを送った。【村松万里子】