
<中日-阪神>◇25日◇バンテリンドーム
阪神藤川球児監督(44)は、あとくされない様子で中日井上一樹監督(53)と握手を交わした。試合前のメンバー表交換で、互いに笑顔を見せて審判団の説明を聞いた。終始、なごやかなムードで前日の「遺恨」は感じられなかった。
試合前の練習中には両監督は顔を合わせていなかった。阪神で3年前までヘッドコーチだった井上監督が、阪神の選手と話すシーンは見られた。
藤川監督は前日24日の試合後、球審の行動に疑問を呈していた。
9回先頭の渡辺諒内野手(30)がフルカウントから見送った。小林和公球審は右手を上げかける紛らわしいジェスチャーをしたが、ボール判定。井上監督はベンチを出て「手、出たでしょ?」とジェスチャーについて確認を行った。ストライク・ボールの判定に対する抗議ではなかった。
その後、阪神は1点差に詰め、2死二塁と攻めたが中野拓夢内野手(28)が厳しい内角球をストライク判定されて、ゲームセット。藤川監督は最後のストライクについて、球審の“帳尻合わせ”を疑った。
「ストライク・ボールの抗議は禁止なはずなんですけど、それがあった中で最後の中野の1球というのは、正直納得いかない。審判の方はリスペクトしますけど、らしくないなと。井上監督の抗議があって、最後(ストライクを)とったと思われても仕方ないというか。タイガースサイドから見れば、そう見えてしまう抗議と最後の結果(の関係)」と指摘していた。