
<東都大学野球:日大4-3亜大>◇第5週第1日◇22日◇神宮
オリックス山中稜真捕手(24)の弟、日大・山中海斗外野手(4年=木更津総合)が1点を追う6回2死一、二塁から、今季2号の逆転3ランを放った。「打った瞬間入ったと思った」と、亜大のエース斉藤の直球をバッククスクリーンへ運んだ。
チームは勝ち点0で最終カードを迎え、土壇場まで追い込まれていた。それでも「気負うことなく、いつもと同じ気持ちで試合に臨んだ」と言う。6回の場面は、前の打者の4番谷端が打ち取られたことで自分の仕事が明確になった。「チャンスで打つこと。ネクストで投手の球筋を見て、イメージ通りに打つことができた」と、価値ある先勝へと導いた。
4月17日の誕生日には、オリックスの兄、稜真からバッティンググローブとTシャツをプレゼントされた。「バッティンググローブはサイズが合わなくて着けていません」と苦笑いしたが、兄の気持ちにしっかり応えてみせた。
勝ち点を落とせば入れ替え戦に回るため、負けられない戦いが続く。「4年生としてやっぱり(1部に)残したいという気持ちはある。ミーティングでも4年生が頑張ろうという話はしています」と話した。
片岡昭吾監督(47)は「選手たちは土壇場で肝を据えて戦ってくれた。みんなベンチでも声を出して、諦めないという気持ちを感じた。明日も全員でつないで勝つしかない」と引き締めた。