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早大・伊藤樹、劇的ノーノー「サヨナラが望ましいと考えていた」小宮山監督のゲキにナイン応える


早稲田大学のエース伊藤樹投手が東京六大学野球で明治大学相手にノーヒットノーランを達成し、1-0でサヨナラ勝ちを収めました。伊藤投手はこの試合で106球を投げ、11奪三振を記録。最速149キロの直球と変化球を駆使し明大打線を封じ込みました。勝利によりチームは戦績を1勝1敗に戻し、逆転優勝の可能性をつないでいます。試合では早大の寺尾拳聖選手が9回裏にサヨナラ打を放ち、チーム全体で歓喜しました。この勝利は早大の監督である小宮山悟も満足しており、今後の試合に向けて意気込みを新たにしています。伊藤はDeNAやロッテのスカウトからも高評価を受け、ドラフト候補の上位に入る可能性が指摘されています。

東京六大学野球 早大対明大 ノーヒットノーランを達成し、喜ぶ早大・伊藤樹(撮影・千葉一成)

<東京6大学野球:明大0-1早大>◇第6週第2日◇19日◇神宮

早大のエース伊藤樹投手(4年=仙台育英)が、史上25人目(26度目)のノーヒットノーランを達成した。最速149キロの直球と落差の大きいスプリットを低めに集め、強打の明大打線を牛耳った。打者32人に対し、106球、11奪三振、5四死球だった。連盟創設100年の節目に、16年秋の慶大加藤拓也投手(広島-ヤクルト=現矢崎)以来の快投を演じた。試合は9回無死一、三塁から寺尾拳聖外野手(3年=佐久長聖)の左前打で1-0とサヨナラ勝ちし、対戦成績を1勝1敗とした。

   ◇   ◇   ◇

同点の9回裏無死二、三塁。早大寺尾の打球が左翼線で弾むと、ベンチから早大ナインが飛び出した。劇的なサヨナラ勝ちで、ノーヒットノーランを達成した。伊藤は「人生初のノーヒットノーランです。やってしまったなという感じ。ホームを踏ませない一心で投げました」と振り返った。

負ければ優勝の可能性が消えた一戦で、熱い気持ちと冷静な判断力を保ち続けた。「明治は狙いがはっきり見える打者が多かった。真っすぐを強く投げられることが嫌なのかなと思い、要所で強い球を投げた」と、6回は直球を軸に三者連続三振に仕留めた。

ネツト裏のDeNA八馬アマスカウティンググループリーダーは「打者の手元で力のあるボールがいく。ドラフト候補の上位12人に入ってくる可能性もある」。同木塚スカウトも「三沢さん(早大-巨人)のようなボールを浮かせない力、内を放る勇気がある投手」と評価した。

ロッテ榎アマスカウトディレクターは、7回2死二塁から右打者の福原を申告敬遠で歩かせた場面に着目。「自分から申告敬遠を要求していたようだし、視野の広い、賢い投手」とした。直球とスプリットの緩急で組み立てる配球の場合、左打者の方がくみしやすいと判断し、続く左打者の磯で勝負して遊飛に仕留めた。

小宮山悟監督(59)は「9回裏に点を取ってサヨナラが望ましいと考えていた。途中で点が入ると、樹が『守らないといけない』となってしまうので」と最高の勝利に満足げだった。9回の攻撃の前には今季初めて円陣に参加し「サヨナラ勝ちだと、もれなくノーヒットノーランがついてくる。お前ら、しっかりやれ!」とゲキを飛ばした。

前カードの立大1回戦で人さし指のマメが破れ、同3回戦では自己ワーストの3回8失点に終わった。この日も完治はしていなかったが、「マメとはうまく付き合っていく。監督からも投げ方を教えてもらい、違和感なく投げることができた」ときっちり修正し、今季4勝、通算17勝目を手にした。

チームはこれで1勝1敗のタイに持ち込み、逆転優勝への望みをつないだ。20日の3回戦で負ければ優勝の可能性が消滅するだけに、小宮山監督は「何としても早めに点を取って、勝ち点を取りたい」と力を込めた。【鳥谷越直子】

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