
中日ドラフト1位金丸夢斗投手(22)が16日巨人戦(東京ドーム)で先発しプロ初勝利を目指す。
前回初登板初先発の5日DeNA戦から中10日。井上一樹監督(53)は「どう考えてもジャイアンツ戦は注目されるので、ちょうどいいんじゃないのって。ドラゴンズファンだけでなく野球ファンにお披露目という意味合いでも」と全国のファンに金丸を知ってほしくて巨人戦に持ってきた。昔のように地上波での放送はないが、BS、CSにネット、ラジオで中継される。
この日バンテリンドームでキャッチボール、ダッシュなどで調整。東京へ向かった金丸は「東京ドームは入るのも初めて。(映像で見て)本塁打がよく入るなってイメージですね」と話した。巨人の中では新外国人キャベッジらを警戒しながらも「楽しみですね」と勝負を待ちわびている。
前回は6回92球2失点も10球ほどバッテリー間でサインミスがあった。すぐに井上監督は「お前、キャッチャー殺すぞ。目悪いんじゃないの」と指摘。2日後にコンタクトを購入した。0・8だった視力は「3・0ぐらいじゃないですか。見えすぎ。人が何考えているとか分かっちゃう」と冗談交じりに視界良好だと話した。これまでぼんやりだった相手打者の姿もくっきり。相手の心理も「分かると思いますね」と、しぐさや表情から読み取り、有利に立てると自信を見せた。
チームは連勝で東京へ乗り込む。「いい形で勝って(高橋)宏斗につなげたい」と勝って17日先発の高橋宏にバトンをつなぐ。井上監督も「将来的には夢斗宏斗の2枚看板を描いている」と左右の両輪にする考えだ。巨人相手に視界良好のニュー金丸が真っ向勝負で挑む。【石橋隆雄】