
今夏のオーストリア1部ザルツブルクへの完全移籍が決定的となったセレッソ大阪FW北野颯太(20)について、野口裕司チーム統括部部長代行(53)が15日、大阪市内で取材に応じ「(正式オファーが)来ているのは事実。彼の海外移籍の夢も分かってはいる」と、移籍の進展を認めた。
ただ、けが人が続出しているチーム状況を考慮し「我々は、できるだけ(移籍の期日を)延ばしたい。そのへんを踏まえて、いろいろ話し合っている」と、クラブ間のやりとりの一部を明かした。
複数の関係者によると、ザルツブルクは北野に対して一刻も早い合流を望んでいるといい、一方でC大阪は、ホームで行う6月1日清水エスパルス戦までの残留を主張しているようだ。
清水戦が不可能な場合、5月24日のアビスパ福岡戦が、ホームでは最後の勇姿になる可能性がある。
けが人が多い上に、リーグ戦は現在7位とはいえ大混戦状態。清水戦までは、ルヴァン杯3回戦を含めれば、2週間で5試合という超過密日程。攻守に活躍する北野に頼りたいのは、当然の流れだ。
野口氏は「北野選手クラスは替えがきかない。なかなか(補強で)取れないので、最大限の交渉はしたい」という。
いずれにせよ、北野のザルツブルク移籍が決定的な状況に変わりはなく、最終交渉の行方が注目される。