
セレッソ大阪FW北野颯太(20)が今夏、オーストリア1部ザルツブルクへの完全移籍が決定的となったことが13日、分かった。
8月に21歳を迎える北野は、26、30年のワールドカップ(W杯)を狙えるアタッカー。正式オファーは4月に届いており、既に基本合意。交渉は最終段階に入ったという。
C大阪からオランダ1部AZアルクマールへ昨夏に完全移籍したDF毎熊晟矢(27)は、けがの影響があったとはいえ、昨年6月1日がクラブでの最終戦だった。北野も同様のタイミングで移籍が決まるとみられ、5月24日アビスパ福岡戦か、6月1日清水エスパルス戦がホームでは最後の勇姿となりそうだ。
下部組織出身の北野は、高校3年に進級前の22年2月にプロ契約を結び、23年にはU-20W杯日本代表も経験。24年夏にはオランダ1部アルメレ・シティFCへの短期留学で強度の高いプレーを身につけ、海外志向もより強くなった。
俊敏性のあるプレーが特長で、プロ4年目の今季は開幕から5戦4発とブレーク。プレスバックによる守備での貢献度も高く、ここまで15試合4得点と攻守で大黒柱になっていた。
ザルツブルクはオーストリア1部で優勝17度を誇る強豪。今年6月中旬に開幕するクラブW杯にも出場する。MF南野拓実もC大阪下部組織出身で同クラブに渡り、日本代表や現在はモナコで成功を収めており、北野も偉大な先輩と同じ道を歩みそうだ。
◆北野颯太(きたの・そうた)2004年(平16)年8月13日、和歌山・有田市生まれ。小4からC大阪U-12のエリートクラスに入り、U-15、U-18に昇格。高校1年の20年10月25日に、J3G大阪戦でクラブ史上最年少16歳2カ月12日で公式戦出場。高校3年進級前の22年2月に前倒しでプロ契約を結ぶ。準優勝した同年ルヴァン杯では高校生で史上初のニューヒーロー賞獲得。23年5月のU-20W杯では日本代表として松木玖生、高橋仁胡らと1次リーグ全3試合に出場。同年6月の神戸戦でJ1初得点をマーク。J1通算64試合8得点。背番号38。172センチ、60キロ。