
<オリックス3-7日本ハム>◇6日◇京セラドーム大阪
エースが流れを引き戻した。日本ハム伊藤大海投手(27)が、7回6安打1失点(自責0)で、リーグトップに並ぶ4勝目を挙げた。
4回には、前日5日同様に味方のミス絡みで1点を失ったが、今季初対戦の猛牛打線を最少失点に抑え込んだ。奪三振数46もリーグ単独トップで2冠。首位オリックスとのゲーム差を1に縮めた。
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“女房”の説教と早起きが効いた。7回6安打1失点の内容に伊藤は「最低限の仕事はできた」。初回先頭の広岡に左前打を許し、続く西川には内角への縦スライダーを制球しきれず死球。いきなり無死一、二塁のピンチを招いたが、動じなかった。パ首位打者の太田を空振り三振、杉本は高めの直球で中飛、森は低めのスプリットをひっかけさせて一ゴロに打ち取った。
前回登板まで5試合中4戦で被弾。3球目までに浴びている本塁打が多く、伏見からは「詰めが甘い」と指摘されていた。しっかり修正し、「(伏見の)説教効果がありました」と感謝した。
カブス今永を参考に、昨季終盤からは試合開始8時間前に起床し、6時間前に食事を取るルーティンを続ける。昨年の最後の6登板はすべてナイトゲームで、この日の「デーゲームを想定していなかった」が、それでも「(早起きが多い)釣りよりはいい」と腹をくくり、午前6時に起床、同8時にうどんを食べて臨み「全然、大丈夫でした」と4勝目を手にした。
4回に万波の失策で2死三塁とされた直後、中川に中前打を浴び失った1点。「ゲームをつくることをまっとうできたのはうれしいですけど、(味方のミスを)カバー仕切れなかった悔しさは残っている」。仲間の悔しさも背負いながら、エースは戦い続ける。【永野高輔】