
<中日4-1阪神>◇29日◇バンテリンドーム
国指定の難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」を患い、昨年8月に手術を受けた阪神湯浅京己投手(25)が復活登板を果たした。2シーズンぶりの1軍マウンドで1回を無失点に抑えた。
1軍登板は23年11月2日のオリックスとの日本シリーズ第5戦(甲子園)以来544日ぶり。レギュラーシーズンでは23年6月15日のオリックス戦(甲子園)以来、684日ぶり。
初球からマウンドでつまずいたような形になったが、次第に落ち着きを取り戻したように見えた。最速は150キロ。制球よく決まるフォークもあった。
ただ開口一番、「緊張しました。何も覚えてないっす。必死というか、意外と力は抜けていたけど、緊張していて。初球、何か変ななるし」と苦笑いした。
「(歓声は)聞こえてましたし、本当にありがたいです。やっとここからまた始まるなっていう感じです。まだまだまだ良くなると思うので、しっかり次、もっといいピッチングができるように頑張りたい。マウンドでいっぱい投げている姿を見せたい。ここまで来られたのは本当にたくさんの方の支えがあったから。しっかりと恩返していけるように、いい姿を見せられるように頑張ります。前進です」と、感謝の言葉を並べた。
22年の最優秀中継ぎ投手。1軍のブルペンに入る以上、厳しい場面で結果も求められる。当面の目標について聞かれると「そんな、欲は出さないっす。本当に任された場面で、しっかりゼロで帰ってくることがリリーフの仕事だと思うので」と浮ついたところは見せなかった。