
<AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE):川崎F3-2アルサド>◇27日(日本時間28日)◇準々決勝◇サウジアラビア・ジッダ
川崎フロンターレがアルサド(カタール)がアルサド(カタール)を延長戦の末、3-2で破り、クラブ史上初の4強進出を果たした。FWエリソン、MFマルシーニョのブラジル人コンビに加え、MF脇坂泰斗主将が決勝点の活躍でカタールの雄を倒した。8強入りした東アジア勢として唯一ベスト4に残った。30日(日本時間5月1日)に、横浜F・マリノスを4-1で粉砕したクリスティアノ・ロナウド、マネらスター選手をそろえるアルナスル(サウジアラビア)と対戦する。
川崎Fが悲願のアジア制覇へ1歩前進した。前半4分、MF家長昭博が右サイドを抜け出すと、右足で柔らかいクロスを供給。エリソンが右足で合わせて先制に成功した。直後に失点するも、同21分にマルシーニョが一瞬のスピードを生かして勝ち越し点を奪った。
後半も相手に主導権を握られた。後半26分には右サイドを割られて再び追いつかれ、2-2のまま延長戦に突入。延長戦半9分、頼れる主将が大仕事を果たす。相手陣深くでMF瀬川祐輔がボールを奪うと、FW山田新につなぎ、最後はMF脇坂が足をつりながら右足シュートで仕留めた。試合はそのまま終了。粘り強さ、勝負強さを示し、激闘を制した。
クラブの歴史を変えた。今季就任した長谷部茂利監督のもと、守備を整理。ボールを握って圧倒するスタイルにこだわらず、守って速い攻撃に転じる形でも勝てるようになった。10度目のアジアの舞台。Jリーグを5年で4度制覇するなど、黄金期にも最高成績はベスト8だった。現在の日本代表を支えるMF三笘薫(ブライトン)やMF旗手怜央(セルティック)、MF守田英正(スポルティング)、DF板倉滉(ボルシアMG)、DF谷口彰悟(シントトロイデン)らが在籍した時代もなしえなかった8強の壁を新生フロンターレが乗り越えた。