
岡本さん、負けませんよ! 阪神佐藤輝明内野手(26)が本塁打、打点でリーグトップを争う巨人岡本和真内野手(28)と激しい打点合戦を展開。阪神、巨人の4番同士による意地の張り合いで1歩も引かず、逆転勝利に貢献した。
1点を追う1回2死二塁。追い込まれながら、左腕石川の高め直球に力まずバットを出した。トスバッティングのように当てただけに見えても、規格外の打球が飛ぶ。右中間への鋭い打球をぎりぎりで右翼手が押さえた姿を見て、ノンストップで二塁を陥れた。「高めの球をきっちりコンタクトできました。先制されて、早めに追いつきたい場面だったので、結果が出てよかったです」と会心だ。
前日25日は岡本の前で勝負を決定づける単独キングの8号3ランを放ち、打点は岡本に並ぶ21。この日は直前の1回表に、岡本が先制犠飛を放って1歩リードを許したが、虎の4番は即座にやり返して肩を並べた。だが、岡本は4回に二ゴロの間にもう1打点。2冠から1冠にされたが、1打点差で食らいついている。
もちろん重要なのはチームの勝敗。2-2同点の8回1死二塁は勝負を避けられ、申告敬遠された。“顔”で好機を広げ、勝利を決める4点が入った。指定席を4番に移して10試合目。今季の4番打率は3割5分1厘の猛打で、堂々と主砲の役割を果たしている。
6連勝に貢献した背番号8が誇らしげに言った。「もうね、それ(勝ち)がすべてじゃないですか、今日は」。4番の一打には重みが宿る。TGの看板を背負う2人のデッドヒートは、今日27日の第3ラウンドに続く。【柏原誠】
◆26日の阪神佐藤輝VS巨人岡本の打点合戦
★1回
巨人岡本 先制中犠飛(22打点)巨人1-0阪神
阪神佐藤輝 同点中間二塁打(22打点)阪神1-1巨人
★4回
巨人岡本 一時勝ち越し二ゴロ(23打点)巨人2-1阪神