
昨季限りで現役を引退したブラジル人FWディエゴ・オリヴェイラ氏(34)が24日、古巣のFC東京を訪問し、「電撃復帰」の可能性に言及した。
引き締まった体で練習場を訪れた私服姿のオリヴェイラ氏が「選手じゃないですからね」と笑いつつ、報道陣の取材に応じた。18年から昨季まで在籍し、クラブJ1歴代最多の74得点を記録したレジェンドストライカーだ。翌日に控えるガンバ大阪戦(国立)に出場するか、と聞かれると「もしかしたら清水(エスパルス)戦(29日)で必要だったらちょっとあるかもしれない(笑い)。必要であれば戻ってくることもあるかもしれない。もちろんFC東京を限定としてね」とジョークで笑わせた。
34歳で体はまだまだ元気。実際に母国ブラジルに帰ってからもオファーはあったという。今季就任した松橋力蔵監督に「僕にできることありますか」とたずねると、「じゃあ現役復帰してください」とラブコールを送られた。オリヴェイラ氏は「もちろん半分冗談ですけど、FC東京でもし戻れるんだったらと考えますけど、それ以外ないです」とクラブ愛を強調した。
エースが抜けた今季、クラブは苦しんでいる。2月26日の第3節名古屋グランパス戦以来勝利がなく、J2降格圏内の18位に沈む。自身が現役時代にも勝てない時期を経験した。最善を尽くすことの重要性を説いた。
「悪い時ももうやるしかない。もう練習して、足りないんだったらもっともっとやる。あとはサッカーですから、もう結果が出ればまたいい流れが出てくると思います。もうやるだけやって、もうあとは結果を持たすしかないと思ってます」
ブラジルでは落ち着いた日々を過ごしているという。「一番やっているのは、バーベキュー。あとは、筋トレ。あとは子どもの学校の送り迎えというのをしてる」と肉とトレーニングで強靱(きょうじん)なフィジカルを維持しているという。
東京の試合も遠くからチェックしている。勝っていても終盤に追いつかれたり、負けたりする場面をもどかしく見ている。「必ず明日の試合を勝って、また上にいけると思ってます。明日からまた違うチームになりますから大丈夫です」とG大阪戦勝利を願った。【佐藤成】