
<広島-ヤクルト>◇23日◇マツダスタジアム
ヤクルト石川雅規投手(45)が鬼門にはね返された。1回0/3を7安打6失点でKO。初回先頭、広島中村奨に左翼への二塁打を浴びると、赤ヘル打線につながれた。1死一、三塁から末包、ファビアン、堂林と3連続の適時打を浴び、初回で4失点。2回は3連打で1失点し、なおも無死一、二塁で交代を告げられた。
視線を落とし、唇をかんで、三塁側ベンチに下がった。前日22日広島戦が雨天中止で18年7月以来、7年ぶりのスライド登板で託された一戦だった。「自分のできることを、まずしっかりやるのが一番」と臨んだ。ただ厳しいコースに投げきれず、無念の42球。21年10月23日巨人以来となる初回4失点、また2回を投げきれない降板となった。
マツダスタジアムは負のデータが残る場所だった。試合前時点で石川は通算4勝12敗の8連敗中。15年5月23日から10年間、白星から遠ざかる。チームも昨季は2勝10敗、23年は1勝11敗1分け。2年間で3勝21敗1分けの球場だった。
前回登板の9日阪神戦はプロ野球史上初の24年連続勝利を達成した。マウンドだけでなく、打席も注目で、史上6人目の24年連続安打も懸かっていた。しかし、打席には入ることなく降板となった。【上田悠太】