
<日本ハム-楽天>◇22日◇エスコンフィールド
最速157キロの昨季台湾MVP右腕、日本ハム古林睿煬投手(24)が、23日楽天戦でいよいよ日本球界デビューを果たす。
この日は舞台となるエスコンフィールドで最終調整。地元・台湾からも10社20人ほどのメディアが駆けつけ、注目度は高い。「明日は緊張すると思うけど、しっかりと準備したいと思います。チームが勝てる投球をすることが一番」と気を引き締めた。
キャンプイン直前に右脇腹を痛め出遅れたが、復帰後2軍では3試合に登板し、3勝負けなし。防御率1・72と力の違いを見せつけてきた。前回登板の12日2軍楽天戦は速球が150キロ台の中盤を連発。6回を投げ3安打1失点と好投し、試合後、新庄監督から通訳を通じて1軍昇格を伝えるメッセージを受け取った。
1軍登板決定の報は、故郷の台湾でも伝えられた。昨年まで所属した統一のチームメートや監督からは、ビデオメッセージが届いたという。「孤独じゃない、1人じゃないんだって思えた。応援してくれている気持ちがとてもうれしかったです」。デビュー戦は妻に加え、幼少期から自分を育ててくれた「本当に特別な存在」という祖母も来場する予定だ。
チームは首位を争い、開幕から好調をキープ。古林も「本当に素晴らしいチーム」と戦力になることを心待ちにしてきた。「日本の打者は技術が高くて、バットコントロールもすごいと思っていた。それに加えてパンチ力がある選手も多い。明日は相手の打者の反応を見ながら攻めていきたい」。新庄監督が「最多勝を狙える投手」と評する「火球男」が、ついにベールを脱ぐ。