
日本サッカー協会(JFA)とJリーグが協働した若手世代を中心とした新施策の一貫で、関東大学選抜と対戦するU-22Jリーグ選抜が21日、千葉市内で始動した。MF西原源樹(清水エスパルス)がコンディション不良のため不参加となったが、他の17人が約1時間半、汗を流した。
東京ヴェルディに所属するMF山本丈偉(18)が28年ロサンゼルス五輪(オリンピック)出場に強い意欲を示した。
高校3年だった昨季にトップ昇格を果たしたが、今季はリーグ戦出場がいまだなく、苦しい日々が続く。今秋にU-20(20歳以下)ワールドカップ(W杯)チリ大会を控えるU-20日本代表入りを目指して、今回は大きなアピールの場となった。
「久しぶりにこういう選抜的なものに選ばれて、仲間たちとサッカーやれて、すごくなんか新鮮な感じで楽しいです。環境も素晴らしいですし、いろんなスタッフがいて、吸収するものがたくさんある。すごく貴重な経験をさせてもらってる。U-20W杯に向けてアピールする場でもあると思うので、そういう場を設けてくれて感謝しています」
昨夏のパリ五輪代表MF山本理仁(23=シントトロイデン)を兄に持つ。その追ってきた兄が奮闘する姿をテレビで見て興奮した。
「理仁が出てた舞台で、自分も見てましたけど、テレビで放送されて、五輪は日本で反響になっていたので自分も目指したいなと思いました」
8強で涙をのんだ兄から直接、何かを聞いたわけではない。それでもサッカー選手として経験したい舞台だ。
その前にまずU-20W杯がある。今回のような活動を大切にし、ステップアップしていきたい構えだ。この日は、コーチとして参加している小野伸二氏と居残りでパス交換をした。「1つのトラップにしてもパスにしても違った。優しいパスが来たのでさすがだな、と。いい時間でした」とかみしめた。
翌22日は関東大学選抜と対戦する。数週間ぶりの実践の機会に「とにかくいっぱいボール触って、自分の良さを出していきたいと思いますし、守備のところで課題があったところは。ヴェルディでずっとやってきたつもりなので、そこは代表でもすごく求められるとこだと思うので、そこは出せたら」。持ち味を出しつつ、進化した守備面でもアピールをする。【佐藤成】