
<番記者プロデュース>
今年もビジュが爆発!オリックスの毎年恒例となった女性向けイベント「オリ姫デー」。今年のコンセプトは「メガネ男子」だった。一見、野球のポスターとは思えない、モデルのようなビジュアルに今年も話題になること間違いなしだ。同企画は投票方式になった19年から投票数が約7倍と大ヒットを記録している。年々パワーアップする同イベント。広報宣伝部長兼宣伝グループ長の後藤俊一氏を中心に、その裏側や思いを聞いた。【取材・構成=村松万里子】
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キラキラと輝く10人の選手はまるでトップモデルのようだ。今年の「オリ姫デー」のテーマは「メガネ男子」。メガネの奥で流し目の広岡に、頬づえをついてほほ笑む宮城…。クール系の「#B_MODE」と、かわいい印象の「#B_CASUAL」の2組に分かれ、試合中とは異なる表情をのぞかせる。
15年から始まった同イベント。ここ数年はコンセプトがあり、21年は「カフェ」、23年は「アイドル」、24年が「ミュージシャン」。今年はメガネを使ったコーディネートにとどまらず、セレクトショップ「MAISONORIHIME」(メゾンオリ姫)で働くクリエイト集団というコンセプト。トレンドファッションに身を包み、スタイリッシュなメガネ姿はイメージにぴったりだ。
ここ数年の同企画で、とりわけ大きな話題を呼んだのが、アイドルになりきった23年のポスター。韓国アイドルのようなビジュアルはオリ姫に限らず、球界全体から注目を浴びた。爆発的ヒットを生み出したからこそ、年々期待値は上がる。企画のスタートは「去年の撮影が終わった瞬間からです」と後藤氏。SNSの反響やニーズをチェック。女性スタッフを含め、部署の垣根を越えてアイデアや思いが集まってくる。
今年で11年目を迎えるイベント。担当者は「ノウハウが積まれて、年々ブラッシュアップされています」と話す。これまでの経験値が、球界NO・1のクオリティーにつながっている。それはポスターに限らず、グッズやグルメにも生かされる。昨年のテーマだった「ミュージシャン」のグッズをつくるため、コンサートやフェスを訪れた担当者もいる。そこまでやるからこそ、ファンのハートをがっちりつかんでいた。
メインビジュアルに掲載される選手は「オリ姫が選ぶバファローズの推しメン(略してオリメン)」投票で選ばれる。この投票形式が始まった19年から、投票数は約7倍。注目度の高さがうかがえる。今年の1位は広岡。昨年4位から躍進を果たした。さらに、若月、曽谷、西川が初めてランクイン。毎年コンセプトが変わることで、順位も変動する。これには後藤氏も「テーマに即した投票で楽しんでくれているのかな。ファンと一緒に作り上げている企画なので」と語る。
そんな熱意に、選手も全面協力する。日頃からメガネにこだわる選手もおり、撮影では「一番似合ってると思う」と盛り上がる声も聞こえた。コーディネートは色や全体のバランスから選手1人1人に似合うものをスタイリストが選び、作り上げていく。
根底にあるのは「魅力的な選手の良さを少しでも多くの方に知っていただきたい」という思い。そのために大切にすることを後藤氏は「中途半端にしないこと」と語る。イベントも推し活もNO・1を-。誰からも愛されるチームになるため、“常熱”を燃やす。
◆オリ姫デー 15年から始まったオリックスの女性ファン向けイベント。専用ユニホームがあった時期もあり、16年には斬新なピンクのチェック柄が採用された。19年からは毎年、女性ファン=オリ姫による推しメン投票企画「オリメン投票」を実施。21年は「カフェ店員」、22年は「キャンプ・アウトドア」、23年は「アイドル」、24年は「ミュージシャン」をテーマにポスター撮影された。今年は京セラドーム大阪での6月27~29日の楽天3連戦、7月6日ロッテ戦、同8~10日のソフトバンク3連戦の計7試合で開催される。
◆オリメン投票2025結果 1位広岡、2位宮城、3位山崎、4位若月、5位中川、6位福田、7位宗、8位太田、9位曽谷、10位西川
もう1歩でトップ10「ネクストオリメン」(順不同)渡辺、森、高島、山下、吉田、石川、田嶋、来田、宇田川、紅林