
<巨人3-4阪神>◇5日◇東京ドーム
阪神富田蓮投手(23)が先発でのプロ初勝利をG倒で決めた。
今季2度目の先発で5回を3安打1失点。救援陣にあとを託してベンチに腰かけると、藤川監督からがっちり握手でねぎらわれた。新人の23年4月1日のDeNA戦(京セラドーム大阪)で1回を無失点に抑えて1勝目を手にしたが、先発での味は格別だ。
「1年目からずっと悔しい思いをしていたので。先発で勝てたのは自分の中で何か変われる部分だと思います」
初回こそ2死一塁から岡本和に同点適時三塁打を浴びたが、勝ち越しは許さず。3回からの3イニングは走者を許さなかった。プロ4度目の先発チャンスでつかんだ、待望の1勝目だ。
キャンプからの実戦で結果を残して初の開幕ローテ入り。昨季はロング救援などでブルペンを支えたが、1軍戦先発はなかった。大役に重責も感じていた。
「見えないところで不安というか『いつも以上の自分を出してやろう』みたいな。『チームを勝たせたい』とか、自分には少し行きすぎた気持ちが出ていた」
背中をしてもらったのは経験豊富な周囲の先輩たち。その1人が自主トレで師事した元ソフトバンクの日米165勝左腕、和田毅氏(44)だった。ローテ入りを報告した際、貴重な言葉をかけられた。
「開幕ローテ入りはリーグで36人しかできない。プレッシャーもあると思うけど、まずは誇りを持って楽しんで。いい緊張感を持ってやっていくといいよ」
チームに6人だけの開幕ローテ投手。気負いは誇りに変わり自信に昇華した。
「自分のパフォーマンスをするだけだなと。気持ち的にも楽になりました」
開幕7試合でチームの先発勝利は、村上の2勝にとどまっていた。レジェンドの金言を胸に渾身(こんしん)の68球。「この勝ちを今後につなげられるように。意味ある試合にしていきたい」。勝利球は両親に渡す予定。大きな1歩を踏み出した。【波部俊之介】
◆富田蓮(とみだ・れん) 2001年(平13)9月6日生まれ、岐阜県出身。大垣商から三菱自動車岡崎を経て、22年ドラフト6位で阪神入団。1年目の23年に中継ぎで開幕1軍入りし、2戦目の4月1日DeNA戦で初登板初勝利。昨季は自己最多33試合に登板し防御率0・76。176センチ、76キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸は2800万円。
▽阪神坂本(先発富田を好リード)「1人1人先に勝負していこうという話をして。3、4回ぐらいから持ち味を出して、粘り強く投げてくれたと思います」
▽阪神及川(6回の1イニングをオール二ゴロで抑え5試合連続0封)「トミ(富田)も同級生ですし、自分も手伝えたという部分ではやっぱりうれしい。おめでとうございます、はい」
▽阪神桐敷(8回のアウト3つはオール三振)「結果的に0でいけたのはよかったし、クイックなり間とかをしっかり使えてよかった。でも門脇選手には当ててしまったのは申し訳ない」