
<ソフトバンク4-5ロッテ>◇29日◇みずほペイペイドーム
今季も「ヒロミサンセット」は健在だ。ロッテ岡大海外野手(33)の勝ち越し打で延長戦を制し、昨年リーグ覇者の宿敵ソフトバンク相手に開幕2連勝を飾った。
同点の10回1死二塁。「真っすぐが強いピッチャーですし、そこに何とか負けないように。とにかくつなぐ意識が強かった」。後続の仲間を信じて振り抜いた打球は、決勝の右前適時打となった。3ランを含む3安打4打点と大活躍も「特別に(調子が)いいとも思っていないですし、しっかり反省してまた予習して試合に臨んでいきたい」と冷静に次の試合に備える。
21年にナイターで劇的なサヨナラ弾2発を放ち、「ヒロミナイト」と呼ばれるようになった。昨年5月19日の日本ハム戦でサヨナラ弾を放った試合がデーゲームだったことから「ヒロミサンセット」が新たに生まれた。数々の劇的勝利を生み出してきた岡は「(打席に)立ってる以上はやっぱりチャンスですし、ここで打てばヒーローっていう自分をしっかり思うこともできる。後ろも良いバッターがいるんで、なんとかつなぐ意識を強く持ってやってはいます」と勝負強さの秘訣(ひけつ)を明かした。
前日から2日連続で試合前打撃練習はドラフト1位の西川とペア。そのルーキーは、開幕戦でのプロ初安打が決勝打となった。若手外野手が奮闘する中、ベテランの岡も「外野手に限らず、みんな刺激になります。僕も負けずにガツガツ結果を出していきたいなっていう風には思います」と闘志を燃やす。「毎年キャリアハイを狙って頑張りますし、チームは優勝を目指してやってるので、頑張っていきたい」。今季も岡が昼夜を問わずドラマを作っていく。【星夏穂】