
<西武0-2日本ハム>◇28日◇ベルーナドーム
日本ハム新庄剛志監督(53)が“守のヒーロー”に挙げたのは矢沢宏太投手(24)だった。「矢沢君のサードへの返球と左中間の打球のフライの処理。あれは大きかったですね」。
この日、矢沢は外野手として「1番左翼」で初の開幕スタメンに抜てきされた。守備でビッグプレーを披露したのは4回1死一塁の場面。ネビンの左前打で一塁走者の西川が一気に三塁を狙ってきたが、投手として最速152キロの左腕が打球を処理すると三塁へストライク送球で刺した。ぎりぎりのタイミングでのアウト判定に、西武西口監督がリクエストを要求したが覆らなかった。
矢沢は冷静だった。「(西川は三塁へ)走るかなって(思っていた)。打球を見ながらランナーを見てたら結構、勢いつけて走ってたんで。(三塁へ)走るのをやめたら二塁で、そのまま行ったらサードへ投げようと思っていた」と、しっかりと状況把握もできていた。もし、送球がそれてセーフになっていたらピンチが広がっていたシーンだけに、新庄監督も「あれは大きかったですね」と絶賛。7回にもセデーニョの左中間への打球を好捕するなど、打撃は4打数無安打だったが、外野守備での貢献度は抜群だった。