
阪神の4番森下翔太外野手(24)が、闘志全開で開幕ダッシュをけん引する。28日の広島戦(マツダスタジアム)に向け、敵地で開幕前日のナイター練習に参加。最後の調整を終え、表情を引き締めた。
「特に変わりなく、ここまできている。気持ちだったり体も、自然に高ぶったり興奮状態になると思うので。自分の中であまり意識はせず、勝手になるものだと思ってやりたい」
今季から新たに任される阪神4番の座。オープン戦でも出場9試合すべて4番を任され、試運転は完了した。だが、いざ開幕となればアドレナリンはマックス。猛虎らしくあふれる感情を前面に押し出し、まずは4番の一打で藤川阪神の初勝利を導く意気込みだ。
相手先発森下との2年間の通算成績は、打率1割7分4厘で0本塁打、1打点。だが1年目の23年にプロ初のサヨナラ打を放つなど、イメージは悪くない。何度も対戦してきた同姓右腕だからこそ、配球も含めてオフからしっかり研究。心がけるのは「積極性」だ。
「基本的には真っすぐが強い。ファウルを取って変化球で三振を取るようなピッチャーだと思う。なるべく早いカウントから仕掛けて。消極的にならず、積極的にいきたい」。待球ではなく、先手先手で振っていくことが「森下撃ち」への必勝法と認識している。
この日はマツダスタジアム室内での打撃練習に加え、薄暮のグラウンドでは外野フライの捕球練習にも取り組んだ。屋外ナイターの照明は今季初試合となるが「問題ないですね」と万全を強調。攻守の最終調整を完了。心身ともに、戦う準備は整った。【波部俊之介】