
J2のV・ファーレン長崎は27日、ブラジル人の前監督ファビオ・カリーレ氏(51)と、前コーチングスタッフに対し、契約問題の解決に向けて東京地裁への提訴を決定したと発表した。
前監督は22年6月に長崎の指揮官に就任。その契約を両者間で更新し、23年12月に発表したにもかかわらず、その後、カリーレ氏は母国ブラジルのサントスFCの監督に就任。
長崎は同氏からの一方的な契約破棄に対し、24年2月に国際サッカー連盟(FIFA)に提訴したが、管轄外のため裁定されなかった。
その後、長崎は「共に勝利を目指して戦った仲間とこのような形で争うことは本意ではない」とし、東京地裁への提訴準備を進めると同時に、カリーレ氏らの代理人と和解に向けた協議に入り、同氏らに対し、クラブ及びサポーターに対する謝罪を求め、解約金の大幅な減額提示も行ったという。
クラブによると、それに対し、同氏らの代理人から謝罪する意思があると回答があったものの、期限を過ぎても先方から連絡はなく、正式な謝罪文を受け取ることは最後までできなかったという。
そのため、カリーレ氏らとの和解協議を打ち切り、問題決着のため、東京地裁への提訴を決定したという。クラブ側は「状況に進捗(しんちょく)があれば、クラブ公式よりご報告いたします」としている。