
阪神森下翔太外野手(24)が日刊スポーツの開幕直前インタビューで、4番の覚悟を語った。1年目から日本一に貢献し、昨年11月のプレミア12では侍ジャパンの4番を経験。大卒3年目の今季は4番打者として開幕を迎える。虎の新4番はレギュラーシーズン143試合に加えてクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズの全試合で4番に座る決意を表明。昨年まで4番を務めた大山悠輔内野手(30)を求める4番像に掲げてその背中を追いかける。【取材・構成=塚本光】
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-4番を任されると初めて知ったときは
「うれしかったですね。やっぱり期待してもらっている打順でもあるので」
-大山や佐藤輝がいて、昨年は3番。その中で4番を任される責任感は
「多少は4番の方が(責任感は)やっぱり強いですし。ここで打ってほしいって場面で4番に回ってくるっていう想定ができるので、そういう準備だったりはしていけば、特にプレッシャーも感じすぎずにプレーできるかなと思います」
-昨年は3番として4番の大山をずっと見ていた。学べたことや、今年につながっていることは
「大山さんっていう存在が、4番にドンってあるからこそ、周りに、それを囲うように打線、打順っていうのが組めていたので、やっぱり打順を組む上ではすごく楽だと思います。軸に自分がなれたらいいのかなと思います」
-以前、4番にシーズンの最後まで座れたらと語った。開幕直前でも思いは変わらない
「そうですね。もう最初に4番で始まったのであればね、143試合終わった後でもね、CS、日本シリーズとか行った後でも、4番としてずっと1年間戦いたいなと思っています」
-打点がこだわりたい部分
「そうですね。ただ、運もあるし、巡り合わせとかも打点ってすごく関わってくると思う。常にランナー出したくないな、勝負したくないなって思わせる方が大切かなと思います。1打席目から4打席目まで、相手バッテリーにプレッシャーをかけ続けられるような存在感を見せていきたいです。っていうところでは、やっぱり打率、ホームランの方が大事なのかなと思っています」
-打率、本塁打で数字のノルマは
「1つは(打率)3割ですね。この3年目っていうシーズンで達成できたらすごく自信にもなりますし、またその結果を踏まえて次の、早いですけどオフシーズンに課題も持てるので、3割っていうところは軸としてやりたいかなと思っています」
-本塁打は
「ホームランはね、もちろんそれは打ちたいですよ。最終的にはホームラン王をとりたいので。ただ、まだまだまだそこのレベルではないかなと思う。まずはミート率、芯に当てる、そういう詰まっても落とすみたいな、そういう怖さかなと思っています」
-打率を残せば本塁打にもつながる
「打率が残せる選手っていうのはホームランも打てるので。さらに長打力もあるので。打率をとった方が、打率がよかったら打率のいいホームランバッターになれるし、打率がいいからこそ選球眼もよくなれると思うし、プラスの働きが打率にはあると思うんで。なので、自分はそっちで、最終的には3割、30本、100打点、毎年とれるような選手になりたいなと思っている。そういう意味では打率かなと思っています」
-打率を残すために一番必要になってきそうなところは
「いや、もう修正力ですね。もう1打席1打席の課題をつぶして、1試合の中でどれだけ修正できるかかなと思います」
-4番として優勝を目指す。その意気込みは
「4番として必ず打たないといけない立場だと思う。チームを勝たせられるような一打っていうのは打ちたいなって思います。打撃だけじゃなくて守備の面でも安定性が出たら、より自分のリズムだったりチームのリズムもよくなると思う。走攻守の全てにおいてチームの勝利に貢献できたらなと思っています」
-最後まで4番に座り続けるために必要なことは
「4番だからって萎縮することなく、思い切ってプレーするっていうところが、監督が求めている部分でもあると思うんで、そこは変えずにいきたい。あとは状況、状況で、チャンスで回ってくることが多いとか、1本出してほしい場面っていうのがすごく多くなると思うので、そういう場面ごとに自分も成長しながらやっていけたらと思っています」
-カブスとドジャースとの試合での刺激は
「メジャーの球団でやっている選手たちと試合ができたことで、肌感覚として、大谷翔平さんとかそういう選手を見た時に、こういう選手が結果を残すっていうのは、よりわかりやすいというか、イメージしやすくなったかなと思います」
-MLBのピッチャーとNPBのピッチャー、違いは
「基本的に身長が高かったり、手が長かったりっていうところで、より近く感じたり、より速く感じたりっていうのはね、あるかもしれないですね。あとは打球の、フィジカルの強さっていうのも、日本の選手よりもあっちの選手の方が強いので、やっぱりそういう部分では、その体を使いこなせた方が絶対いいので」
-WBCメンバー入りは頭の片隅にある
「もちろん選ばれたいですよ。やれることは今シーズンしっかりやりきって、あとは選考してもらうのはいろんな人なので。結果で頑張りたいなと思います」