
世界よ、若き虎侍から目をそらすな! 阪神森下翔太外野手(24)が、15日にカブス、16日にドジャースと戦うプレシーズンゲームで120%を出し切る。14日は両試合の舞台となる東京ドームで公式練習に励んだ。将来的なメジャー挑戦も視野に入れる虎の新4番。昨年11月のプレミア12で侍ジャパンの4番を務めた男が、集結するMLB関係者に「MORISHITAスタイル」を見せつける。
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森下はまるで野球少年のようにキラキラと目を輝かせた。早くも各国からメディアが駆けつけた公式練習終了後、報道陣でごった返すベンチ裏通路。まだ武者震いを隠しきれない。「いいアピールの機会だと思うので、無駄にしないようにはしたい」。チケットがプレミア化して世界中から注目を集める2試合。「楽しみ。結果を出したいです」と闘志メラメラだ。
昨年11月のプレミア12では侍ジャパンの4番を任された。今季は虎でも4番開幕が確実な若虎にとって、メジャーは大目標とする舞台でもある。今回のメジャー2試合が決まった直後には「メジャーは目指すべき場所でもある」と夢を公言している。15日カブス戦、16日ドジャース戦は大リーグ関係者の集結が予想される。世界へ、実力を見せつけるつもりだ。
もちろん、今は紛れもない虎戦士。待ちわびた2試合は3・28シーズン開幕に向けた貴重な調整ゲームでもある。「自分たちもシーズン前で大事な1試合になる。何か得られるものを見つけたい」とも力を込めた。「どういう練習をしているのかを見たい。のちのち生きる時もあると思う」。虎を2年ぶりのV奪回に導くため、まずは自身のレベルアップが先決だと理解している。
この日のシートノックでは本職ではない左翼守備に就き、準備を整えた。打撃練習では柵越えこそなかったものの、広角に鋭い当たりを飛ばした。練習中にはグラウンドにカブスの選手たちも現れたが「同じ人間なので…」とサラリ。メジャーリーガー相手でも気後れしない心の強さが、大舞台での快音を予感させる。
「一選手として見ているので、外国人投手がどうこうとかはない。間合いも別に足を上げてから下りるまでは別に日本もメジャーも変わらない」。16日阪神戦に先発予定の18、23年サイ・ヤング賞左腕、ドジャース・スネルらとの対決にも泰然自若。ありのままの自分で勝負する。【塚本光】