
<オープン戦:中日2-3楽天>◇21日◇バンテリンドーム
中日高橋宏斗投手(22)が同学年の楽天ドラフト1位宗山塁内野手(22=明大)を2打数無安打に封じ込めプロの洗礼を浴びせた。
楽天戦に先発し先頭打者として対戦。いきなり真ん中に153キロ直球を投げ込み1ストライク。3球で追い込み、最後は外角低めで空振り三振。3回2死二塁での第2打席はカウント2ボール2ストライクから直球を2球ファウルで粘られるも、7球目も直球で押し込み二ゴロに仕留めた。
「やっぱり打席の中の雰囲気だとか、持っているものはすごいと思う。村松(開人内野手=24)さんにどんな打者なのかを聞いて臨んだ。自分の中でもいい攻めができた」と、しっかり明大で宗山の2学年上だった村松から事前取材もして万全だった。
小学生だった14年、高橋宏はドラゴンズジュニア、宗山はカープジュニアとして12球団ジュニアトーナメントで対戦していた。2人とも遊撃手だった。高橋宏は「いい選手でした。本当にいい動きをしていて、伸びてくるだろうなと」。当時は「むねやま」と読めず「宗山」という漢字の形が頭に残ったという。高橋宏は中京大中京(愛知)時代、世代NO・1と呼ばれていた。宗山が広陵(広島)に進学したことは知っていたが、新型コロナウイルス感染拡大で出場予定だった春のセンバツ、夏も中止となった。大学NO・1遊撃手として入ってきたライバルとプロでの初対戦は2打数無安打で強烈な印象を残した。
「あとはちょっと微調整するだけ」と話す4回4安打2失点の開幕前の最終登板は、リーグは違うものの新たな名勝負の序章となった。【石橋隆雄】