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【日本代表】最速のW杯切符獲得を支援「JFA欧州オフィス」津村氏語る2つの取り組み/連載1


日本サッカー協会のヨーロッパオフィスが、昨今のワールドカップ予選での日本代表の成功を支える重要な役割を果たしています。このオフィスの設立により、選手の帰国支援や所属クラブとの調整がスムーズに行われるようになり、特にチャーター機の手配やフィジカルデータの共有など、裏方としての活動が大いに影響しています。津村尚樹ダイレクターは、その功績に貢献し、日本代表のさらなるステータス向上を感じています。彼は世界一を目指すために、内部のサポート体制も最上級であるべきだと述べており、今後のW杯に向けた準備を進める意欲を示しています。

日本サッカー協会ヨーロッパオフィスの津村尚樹ダイレクター(C)JFA

世界最速のW杯出場を決めた日本代表27人のうち、今回の活動は海外組が22人を占めた。MF/FWに至っては全16選手が欧州でプレーする中、日本サッカー協会が20年10月に設立した「JFA欧州オフィス」の貢献度も前回大会以上に増した。歴戦の代表が苦戦を強いられたアジアでの独走劇。後方支援した津村尚樹ダイレクター(46)に、拠点のドイツ・デュッセルドルフで聞いた。【佐藤成】

強すぎる日本の、陰の功労者だ。16強入りした22年W杯カタール大会から2年3カ月。津村氏は、コロナ禍を乗り越えた前回予選からの変化を問われると「あまりないです」と笑った。そうは言いつつ、欧州組は拡大する一方。比例して存在感を増す橋渡し役は、多くの具体例を携えていた。

選手対応で大きいのは、やはりチャーター機での帰国だ。前回大会は新型コロナ禍による出入国制限があったため、やむを得ない特別措置だったが、今予選では地理的に集まりやすいベルギーから3度も手配。戦術確認が前日しかできない時もあったが、改善した。

「月曜日中に夜中であっても到着できれば(試合まで)練習が2回できる。時差調整も含め、少しでもコンディションを良くするため新たに始めた対応です」

航空券のアレンジから各クラブへの招集状の送付まで、業務は多岐にわたる。「自分がしていることは裏の裏」。表には出てこないが、欧州内の選手フォローに加え、所属先との折衝が主な任務。関係各所と「直接、話すことが大事」と心得る。時には、負傷した選手がいる国へ駆けつけ、強化担当幹部や監督、コーチら現場とも対話を重ねる。国内外で、森保監督ら代表スタッフとの橋を架ける。

もう1つ、興味深い取り組みも挙げた。普段のクラブとのフィジカルデータ共有だ。以前は数えるほどだったという試みだが、今や当たり前。数値、分析を用いて、代表招集時の選手起用や練習に生かしている。

前回カタール大会では優勝経験国のドイツ、スペインを連破。「見られ方」も変わったという。各国を行脚する中で「日本代表の立ち位置、日本人選手のステータスが、先輩たちのこれまでの積み重ねを継続しながらも確実に上がっているな」と強く実感している。

A代表のマネジャー自体は07年から務めてきた。今回も突破に尽力し、来夏は自身5度目のW杯となる。中でも「史上最強」の呼び声高い現代表の強さについては「選手層の厚さは間違いないかなと思います」。

森保監督が多用するフレーズもあるという。「世界一を目指すなら、事務方も世界一でなければ」。津村氏は「僕たち、すぐクビになっちゃいます」と苦笑いした後、真顔になった。

「今は選手たちが先を行っていて、我々が追いついていかないといけない。一線で活躍している選手に対して、その感覚をこちらも持っていないといけない」

来年6月の開幕へ、今後はキャンプ地の選定など本格化。候補選手の情報収集も網を広げる。「できることは全てやりたい。やれることがなくなることは、ありませんから」。W杯優勝へ、神が宿る細部を追う。

◆JFAヨーロッパオフィス 日本協会初の欧州拠点として新型コロナ禍の20年10月、ドイツ・デュッセルドルフに設立。日本人選手のサポート、所属クラブとの折衝、森保監督ら代表スタッフが視察する際の基地となる。トレーナーが訪れた際には選手が足を運びケアを受けることもある。

◆津村尚樹(つむら・なおき)1978年(昭53)10月7日、北海道生まれ。日体大までプレー。在学中に当時J1の札幌でマネジャー業を始める。07年にJFAの総務に転職。岡田武史監督の10年南アフリカ大会から4連続でW杯参戦。

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